東京メトロ千代田線への直通用形式として、2007年に登場した小田急4000形。
小田急としては初めて10両固定編成だけが製造された形式で、現在も続く10両化への流れを決定付けました。

4051Fから4066Fまで、10両が16編成と出揃っている4000形ですが、4両が製造される計画があったといわれています。
公式に発表された事実はなく、あくまでも噂レベルではありますが、当時としては比較的信憑性が高い情報でした。

噂を耳にしたのは、4000形が登場してしばらく経った頃だと記憶しています。
この噂の信憑性を高める要素として、当時の小田急では4両編成の車両が不足していました。
5000形の廃車が古い4両からではなく、6両の編成から開始されたことや、わざわざ6両を4両に短縮するほどの状況となっていました。

さらに、4000形は4両と6両で製造することが容易な機器配置となっていることも特徴です。
検査時等に編成を分割するため、サハ4350とサハ4450の間は密着連結器とされており、可搬型の運転台ユニットを使用して、分割した状態で自走することも可能となっています。

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4両の4000形が登場したら面白そうと思っていましたが、実際に登場することはありませんでした。
そもそもデマレベルの噂だったのか、計画が変更になったのかは分かりませんが、2010年度から3000形の6両が10両化されたことを考えると、4000形の4両を製造する計画が3000形の10両化に変更されたのかもしれません。

4両の場合には、先頭車に電気連結器が装備されたでしょうし、2編成を繋いだ8両も見られたかもしれません。
そんなことを考えると、4両が登場していたらかなり面白かっただろうなと、噂で終わってしまったことをさみしく思い出してしまうのです。