小田急小田原線の起点であり、ターミナル駅となっている新宿。
地上と地下にホームが分かれていることが特徴で、地上にはロマンスカーや快速急行を中心とした優等列車が、地下には各駅停車が発着しています。

新宿は単純に駅だけがあるわけではなく、上には小田急百貨店とミロードが入っており、多くの客で賑わっています。
先日、小田急百貨店等が入る建物を今後解体し、東京メトロと共同で高層ビルに建て替えることが発表されており、色々な動きがこれから出てくるものと思われます。
今回は小田急百貨店を中心として、開店からどのような歴史を辿ってきたのかを振り返りたいと思います。

小田急百貨店の開店

小田急百貨店は1962年11月3日に開店しました。
まだ2400形が増備されている頃で、かなり昔からあったのです。

現在と違うことが開店当時はあり、今はハルクとなっている建物が小田急百貨店でした。
国鉄や京王等、多くの路線が乗り入れる新宿に百貨店を開店させ、小田急は事業の多角化を進めていくこととなりました。

新宿駅の立体化と小田急百貨店の拡大

1964年2月、小田急の新宿駅は立体化されます。
現在の原型がこの段階で完成しますが、後にホームの長さが不足する状況となり、改良工事が行われました。

駅の立体化から2年後、1966年9月9日には駅の上に小田急百貨店の新館が開店、1967年11月23日には新館に南側部分を加えて全館で営業を開始、駅の上が本館となりました。

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旧館は別館の小田急ハルクとして新装開店し、全体が完成しました。
1964年には京王百貨店も開店しており、新宿の街に賑わいが生まれていきました。

特別塗装の車両を運転

小田急百貨店といえば、車両についても触れておかなければいけません。
1967年に本館が完成したことを記念し、2600形の2661Fと2662F、4000形の4001Fが特別塗装に変更され、白をベースとして赤と金の帯が入った派手な塗装となりました。

1967年11月23日から運用を開始したこれらの編成は、沿線に小田急百貨店をPRする役割を担っていました。
運転されていた期間は意外と短く、4000形は1968年3月、2600形は1969年5月に標準色に戻されています。

その後の小田急百貨店

1980年には小田急ハルクをリニューアル、1988年以降には本館もリニューアルを行いました。
その後も何回かリニューアルが行われており、時代に合わせて営業を続けています。
駅の上という立地は強く、新宿という百貨店の激戦区において、伊勢丹に次ぐ売上高となっています。

2022年度からは高層ビルの建て替えが始まるため、一時的な閉店や移転等、大きな動きが出てくるものと思われます。
完成後にはどのような姿になるのか、今から楽しみですね。

おわりに

新宿の西口は、今後大きく姿を変えていくこととなります。
高層ビルの建設によって、小田急の新宿はどのような姿になっていくのでしょうか。

現在の景色が変わることは寂しいと感じる部分もありますが、どのように発展していくのかを見守っていきたいと思います。