新しい5000形が登場したことで、旧5000形と呼ばれることも多くなった先代の5000形。
小田急顔の前面デザインを採用した最後の形式で、全180両が製造されました。
その180両の中で、9000形がデビューする前に製造された12編成のみは、前面の種別幕や行先幕が白地のものとなっていました。
平成になっても白地の幕はそのまま使われ、他の形式とは異なり、種別幕の文字が最後まで小さいままでした。
今回はなぜ5000形だけが小さい文字のままだったのか、その理由を考えてみたいと思います。
後から設置された車両もありますが、前面の左上に比較的小さな種別窓が設けられており、形式によって若干サイズが異なります。
どの車両も基本的には幕の操作は手動で、白地の幕を使用していました。
そして、通勤急行や快速準急という4文字の種別があったため、1970年代までは種別幕の文字がやや小さいことが特徴でした。
その後、4文字の種別がなくなったためか、種別幕の交換が行われ、黒地の幕と同じぐらいの大きさの文字となりました。
2400形には一部に黒地の種別幕の車両があり、2600形や4000形は冷房化に合わせて変更されています。
平成になる頃には、2400形の廃車と4000形の改造が終わり、白地の種別幕の車両は5000形のみとなっていました。
具体的には、1800形の行先、2400形の一部の編成の種別、4000形の行先といったように、どちらかだけが自動化されて黒地になっているという事例が多くありました。
5000形にも行先幕だけを1976年に自動化した編成があり、4編成だけが黒地となっていました。
これらのことから考えられるのが、5000形には種別幕を自動化する計画があったのではないのかという点です。
種別幕が大きい文字のものに交換されている形式は、近い時期に種別幕を自動化する計画がなかったと考えると、5000形だけがそのままになったことも納得ができます。
5000形は5063F以降の編成が登場時から自動化されていますから、それらと仕様を合わせようとしていたのかもしれません。
これが理由だとはもちろん断定できませんが、何らかの事情で自動化が中断したと考えると、表示上は支障がないことから、そのまま小さい文字の幕を使っていたのかもしれません。
その他には、素材が布からフィルムに変更された影響も考えられますが、詳しい事情は分かりません。
完全に余談ですが、2019年に登場した5000形も、当初は前面表示の文字が小さかったというのが、先代との繋がりを感じられる部分で面白いですね。
小田急顔の前面デザインを採用した最後の形式で、全180両が製造されました。
その180両の中で、9000形がデビューする前に製造された12編成のみは、前面の種別幕や行先幕が白地のものとなっていました。
平成になっても白地の幕はそのまま使われ、他の形式とは異なり、種別幕の文字が最後まで小さいままでした。
今回はなぜ5000形だけが小さい文字のままだったのか、その理由を考えてみたいと思います。
種別幕の交換が進められた他形式
5000形以前の形式では、1800形、2200形、2220形、2300形、2320形、2400形、2600形、4000形の各形式に種別窓がありました。後から設置された車両もありますが、前面の左上に比較的小さな種別窓が設けられており、形式によって若干サイズが異なります。
どの車両も基本的には幕の操作は手動で、白地の幕を使用していました。
そして、通勤急行や快速準急という4文字の種別があったため、1970年代までは種別幕の文字がやや小さいことが特徴でした。
その後、4文字の種別がなくなったためか、種別幕の交換が行われ、黒地の幕と同じぐらいの大きさの文字となりました。
2400形には一部に黒地の種別幕の車両があり、2600形や4000形は冷房化に合わせて変更されています。
平成になる頃には、2400形の廃車と4000形の改造が終わり、白地の種別幕の車両は5000形のみとなっていました。
表示装置の自動化と黒地幕の関係
小田急の車両で黒地となっている幕は、自動化されているという特徴があります。具体的には、1800形の行先、2400形の一部の編成の種別、4000形の行先といったように、どちらかだけが自動化されて黒地になっているという事例が多くありました。
5000形にも行先幕だけを1976年に自動化した編成があり、4編成だけが黒地となっていました。
これらのことから考えられるのが、5000形には種別幕を自動化する計画があったのではないのかという点です。
種別幕が大きい文字のものに交換されている形式は、近い時期に種別幕を自動化する計画がなかったと考えると、5000形だけがそのままになったことも納得ができます。
5000形は5063F以降の編成が登場時から自動化されていますから、それらと仕様を合わせようとしていたのかもしれません。
これが理由だとはもちろん断定できませんが、何らかの事情で自動化が中断したと考えると、表示上は支障がないことから、そのまま小さい文字の幕を使っていたのかもしれません。
その他には、素材が布からフィルムに変更された影響も考えられますが、詳しい事情は分かりません。
おわりに
こうして小田急最後の白地の幕、文字が小さい種別幕となった5000形ですが、車体修理の際に自動化が行われ、小田急から白地の幕の車両は消滅しました。完全に余談ですが、2019年に登場した5000形も、当初は前面表示の文字が小さかったというのが、先代との繋がりを感じられる部分で面白いですね。
コメント