1957年に登場したSEで初めて採用され、最新のロマンスカーであるGSEにも搭載されている補助警報装置。
小田急の利用者には馴染み深い音色となっており、現在も駅への到着や出発時に鳴らしています。
今回は補助警報にスポットを当て、搭載された理由や現在までの歴史を振り返ってみたいと思います。
それまでの車両とは根本的な設計が異なり、軽量で高性能な車両となっています。
特急列車として高速で走行するため、SEには安全を重視した設計が随所に散りばめられており、補助警報はその中の一つでした。
当時の小田急は沿線の開発が進んでいない地域が多く、遮断機のない踏切も多く残っていました。
ロマンスカーは高速で走行するため、横断者が列車の接近に気付くのが遅れる恐れがあり、補助警報装置を搭載して音を鳴らしながら走行することで、列車の接近を早めに知らせることとしました。
しかし、補助警報装置を搭載するにあたっては、一つ大きな問題がありました。
音を鳴らすこと自体は難しいことではないものの、騒音公害にならないようにしつつ、きちんと警報としての役目を果たす必要があり、小田急は作曲家等にも相談して音色を検討しました。
こうしてロマンスカーにはメロディーを奏でる補助警報装置が搭載され、走行中に鳴らし続けることで、2km程度先から接近を知らせることが可能となったのです。
音を鳴らしながら走るロマンスカーは、オルゴール電車とも呼ばれるようになりました。
音色は形式によって変化しましたが、メロディーの基本は変わることなく受け継がれ、それは現在のロマンスカーにも通じています。
しかし、安全のために鳴らされていた補助警報は、沿線の宅地化の進行によって徐々に騒音として問題視されるようになり、都市部では鳴らさない区間が増えていきます。
時代が昭和から平成になる頃には、悪天候時等に鳴らすことがある程度となり、通常はほとんど聞くことができなくなってしまいました。
HiSEやRSEではあまり鳴らす機会がなく、搭載されていないと思った方もいるようです。
そして、1996年に登場したEXEでは、ついに補助警報装置の搭載自体が見送られました。
NSEは引退時まで補助警報装置が搭載されていましたが、LSE、HiSE、RSEについては、撤去か使用禁止とされました。
こうして補助警報を聞く機会はなくなりましたが、2004年に登場したVSEでは奇跡の復活となりました。
VSEの場合はミュージックホーンとなっており、あくまでも演出としての機能となっています。
駅への到着や出発時に鳴らすことが基本となっており、走行中に鳴らす機会は通常ありません。
限定的な用途ではありますが、小田急ファンとしてこの復活は嬉しいニュースでした。
このミュージックホーンは、MSE、GSEにも続いて搭載されており、SE以降のロマンスカーでは、EXEのみが音を鳴らす機能自体がない車両となっています。
そして、使用禁止になっていたLSEの補助警報装置については、旧塗装化された7004Fで復活、音量が小さいものの懐かしい音が再び聞けるようになりました。
現在もミュージックホーンとしての使用は継続されており、列車や駅によって鳴らさない場合がありますが、タイミングが合えば伝統の音を聞くことができます。
これからも伝統の音として、ロマンスカーを象徴するアイテムであってほしいものですね。
小田急の利用者には馴染み深い音色となっており、現在も駅への到着や出発時に鳴らしています。
今回は補助警報にスポットを当て、搭載された理由や現在までの歴史を振り返ってみたいと思います。
事故防止のために搭載された補助警報装置
新宿と小田原を60分で結ぶことを目指し、1957年にSEが登場しました。それまでの車両とは根本的な設計が異なり、軽量で高性能な車両となっています。
特急列車として高速で走行するため、SEには安全を重視した設計が随所に散りばめられており、補助警報はその中の一つでした。
当時の小田急は沿線の開発が進んでいない地域が多く、遮断機のない踏切も多く残っていました。
ロマンスカーは高速で走行するため、横断者が列車の接近に気付くのが遅れる恐れがあり、補助警報装置を搭載して音を鳴らしながら走行することで、列車の接近を早めに知らせることとしました。
しかし、補助警報装置を搭載するにあたっては、一つ大きな問題がありました。
音を鳴らすこと自体は難しいことではないものの、騒音公害にならないようにしつつ、きちんと警報としての役目を果たす必要があり、小田急は作曲家等にも相談して音色を検討しました。
こうしてロマンスカーにはメロディーを奏でる補助警報装置が搭載され、走行中に鳴らし続けることで、2km程度先から接近を知らせることが可能となったのです。
音を鳴らしながら走るロマンスカーは、オルゴール電車とも呼ばれるようになりました。
補助警報の消滅とミュージックホーンとしての復活
SEで初めて搭載された補助警報装置は、NSE、LSE、HiSE、RSEと搭載が続きました。音色は形式によって変化しましたが、メロディーの基本は変わることなく受け継がれ、それは現在のロマンスカーにも通じています。
しかし、安全のために鳴らされていた補助警報は、沿線の宅地化の進行によって徐々に騒音として問題視されるようになり、都市部では鳴らさない区間が増えていきます。
時代が昭和から平成になる頃には、悪天候時等に鳴らすことがある程度となり、通常はほとんど聞くことができなくなってしまいました。
HiSEやRSEではあまり鳴らす機会がなく、搭載されていないと思った方もいるようです。
そして、1996年に登場したEXEでは、ついに補助警報装置の搭載自体が見送られました。
NSEは引退時まで補助警報装置が搭載されていましたが、LSE、HiSE、RSEについては、撤去か使用禁止とされました。
こうして補助警報を聞く機会はなくなりましたが、2004年に登場したVSEでは奇跡の復活となりました。
VSEの場合はミュージックホーンとなっており、あくまでも演出としての機能となっています。
駅への到着や出発時に鳴らすことが基本となっており、走行中に鳴らす機会は通常ありません。
限定的な用途ではありますが、小田急ファンとしてこの復活は嬉しいニュースでした。
このミュージックホーンは、MSE、GSEにも続いて搭載されており、SE以降のロマンスカーでは、EXEのみが音を鳴らす機能自体がない車両となっています。
そして、使用禁止になっていたLSEの補助警報装置については、旧塗装化された7004Fで復活、音量が小さいものの懐かしい音が再び聞けるようになりました。
現在もミュージックホーンとしての使用は継続されており、列車や駅によって鳴らさない場合がありますが、タイミングが合えば伝統の音を聞くことができます。
おわりに
安全のために搭載された補助警報は、演出のためのミュージックホーンへと役割を変えました。これからも伝統の音として、ロマンスカーを象徴するアイテムであってほしいものですね。
コメント
コメント一覧 (8)
個人的には昔の音色のほうが良かったと思います。
ワタシダ
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関東ではJR東日本の特急がミュージックホーンを使ってます。
是非、小田原~箱根板橋の間や藤沢、綾瀬~北千住でJR東日本の特急とロマンスカーが並んだら合奏を聞きたいです。
ワタシダ
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