全346両が在籍し、小田急で最大の勢力となっている3000形。
その3000形の製造区分ごとの仕様差をまとめる特集は、今回から後半戦に突入です。

今回ご紹介する6次車は、3000形が最もハイペースで増備されていた時期に製造されており、この頃から小田急は3000形だらけになってきました。

6次車の概要

2005年度の後半に製造されたグループで、6両が3編成、8両が4編成となっています。
8両が多く増備されており、9000形の4両が一気に置き換えられたことで、4両を2編成繋いだ8両での運用が終了しました。
5ヶ月で50両も3000形が増えており、来る電車が3000形ばかりになってきたのはこの頃でした。

増備がハイペースで進み、5次車に続いてすぐに製造が行われていることも関係し、6次車については5次車と大きな違いはありません。

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5次車との仕様差はほとんどありませんが、6両の編成と8両の3663Fは優先席にも握り棒が設置され、1人と2人で仕切られるようになりました。

登場から現在までの変化

登場から現在まで、大きな改造は行われていません。
8両の3661Fについては、2007年11月から2008年3月にかけて、開業80周年を記念して行われた「でんしゃデザインコンテスト」の受賞作品でラッピングされ、普段とは違った姿を見せてくれました。

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それ以外には、全編成規模で行われたブランドマークの掲出が目立つ程度です。
8両の編成は全て10両化されており、現在は3083Fから3086Fとなっています。

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現在も5次車と6次車に大きな違いはなく、使われ方についても同様となっており、6両は単独での運用を中心として、一部は1000形の更新車と連結して10両で使われています。
8両は各停を中心として新宿から本厚木の間で使われてきましたが、10両化によって活躍の範囲が広がり、現在は全線で見ることができるようになりました。

編成表

3273F:3273-3223-3323-3373-3423-3473
3274F:3274-3224-3324-3374-3424-3474
3275F:3275-3225-3325-3375-3425-3475
3660F:3660-3610-3710-3760-3860-3810-3910-3960(3086Fとなって現在は消滅)
3661F:3661-3611-3711-3761-3861-3811-3911-3961(3085Fとなって現在は消滅)
3662F:3662-3612-3712-3762-3862-3812-3912-3962(3084Fとなって現在は消滅)
3663F:3663-3613-3713-3763-3863-3813-3913-3963(3083Fとなって現在は消滅)
※左側が新宿方

おわりに

趣味的にはあまり面白みがない3000形の6次車。
しかし、8両は10両化によって活躍の範囲を広げ、それとは逆に単独運用が中心となって活躍の範囲が狭くなった6両と、使われ方の変遷が面白いグループとなっています。