8両が9編成、合計は72両しかなく、小田急の中では少数派の形式となっている2000形。
ワイドドアを採用していることもあり、今後の扱われ方が心配な車両です。

ファンからは今後について色々な見方がされていますが、廃車までどのように使っていくことが効率的なのかを考えてみたいと思います。

組み替えによる延命の可能性

小田急の車両としては在籍する両数が少なく、各駅停車の10両化が行われた現在において、2000形は中途半端な存在となってしまいました。
これは3000形の8両固定編成についても同様ですが、形式自体が多い分恵まれているといえます。

将来的には8両の列車をなくそうと小田急は考えていると思われますが、固定編成が多く在籍している現状ですから、そのままで10両に統一することは不可能です。

10両への統一には車両の組み替えや置き換えが必要ですが、私個人としては2000形の組み替えを行う可能性は低いと考えています。
その理由は以下の記事で書いていますので、こちらでは割愛します。



8両固定編成をなくすことを優先するのであれば、4M2Tの6両に短縮することが良さそうですが、現状では6両もそこまで必要ではないため、これも可能性としては低いように思います。
2000形は登場から25年を超えつつあり、機器を更新しなければいけないタイミングも近付いているでしょうから、編成を短縮してまで残す場合には、それなりに手を入れる必要もありそうです。

2000形を8両のまま効率的に使う方法

2000形の組み替えを行わず、今後も8両のまま使う場合には、3000形の8両も同様の扱いになると思われます。
小田急に在籍する8両固定編成は、2000形が9編成、3000形が8編成、合計で17編成となっています。

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組み替えをしないで10両とするには、2両の増結編成を用意するという方法もありますが、小田急がそれを行う可能性はほぼないでしょう。
今後も8両のままで使用することを前提とした場合、運用を多少工夫することで、少しだけ効率は良くなりそうです。
現状も朝のラッシュ時において、上り各駅停車に10両が充当されるように運用が組まれており、少しずつ運用を工夫する動きが見られます。

今後の可能性としては、多摩線内の各駅停車を8両化することが考えられます。
3000形以外の6両を廃車にすると、6両の編成数がギリギリになりそうなことから、そういった意味でも合理性がありそうです。

問題は残りの編成ですが、結局のところ現状維持が最も効率的だといえるでしょう。
多摩線以外で8両の限定運用を設けること自体が非効率であるため、新宿から本厚木の区間で各駅停車に充当することが理にかなっています。

あと5年ほど経過すると、3000形の8両固定編成も登場から20年を超えてきます。
2000形には少し頑張ってもらって未更新のまま使い続け、3000形は少し短命として、同時期に10両へまとめて置き換えるというのが、最も合理的な使い方のように思いました。

おわりに

小田急の8両固定編成は、小田原線の各駅停車として使われ続けるという宿命を背負って生まれてきたともいえます。
10両に統一されることで、将来的には8両の列車自体が消滅してしまいそうですね。