20m級の大きな車体を採用し、小田急の車両が本格的に大型車となっていくきっかけになった2600形。
その後の車両はこの2600形がベースとなっており、最新の5000形まで繋がっています。
そして、2600形はもう一つ今に繋がる基礎を確立した車両でもあります。
車両ごとの付番をどうするかという法則は、この2600形で確立されたのです。
この記事では、編成内での番号を例示しますが、全て左側を新宿方とします。
これが基本の法則となり、新たに登場する車両は、一部の例外を除き、この法則に基づいて番号が付けられています。
2400形までの車両では、同一の編成内であれば連番とされていたため、以下のような番号となっていました。
1800形:1801-1851
1900形:1901-1951-1952-1902
2200形:2201-2202
2400形:2451-2401-2402-2452
同一編成内に複数の電動車や制御車が存在する場合、番号の末尾は揃いませんでした。
2400形であれば、第1編成は2451Fで、第2編成は2453Fとなります。
しかし、大量増備の時代に突入した2400形において、問題が生じてしまいました。
編成数が多くなったことで番号が足りなくなってしまい、以下のような編成が誕生してしまったのです。
2499F:2499-2449-2400-2450
2551F:2551-2501-2502-2552
ポイントは二つあり、形式と同一の番号が存在しないという法則が崩れてしまったこと、2500番台を使わざるを得なくなってしまったことです。
この反省を踏まえて、2600形では付番の法則が一部変更されることとなりました。
2600形からは、同一編成内では連番とせず、100の単位で番号を分けることで、編成内で番号の末尾を揃えるようになりました。
2651F:2651-2601-2701-2801-2751-2851
2652F:2652-2602-2702-2802-2752-2852
この法則が現在まで続けられており、最新の5000形も同様となっています。
両数の違いによる番台の区分の発生
だいぶ分かりやすくなった付番の法則ですが、両数の増加や編成形態の多様化によって、少しややこしいパターンも生じるようになりました。
まずは、同一形式における両数の違いです。
5000形や9000形では、4両と6両の編成が存在するようになったことから、長い両数の編成を100の単位でさらに後ろの番号とするようにしました。
5051F:5051-5001-5101-5151
5251F:5251-5201-5301-5401-5501-5551
9001F:9001-9101-9201-9301
9401F:9401-9501-9551-9651-9601-9701
ややこしいのが、隣接する車両に合わせた番号とされている点で、例えば5000形の場合では、5351や5451は使わずに5551としています。
この流れは、8000形、1000形と続きますが、編成形態の多様化が進んだ1000形では、さらにややこしいことが発生します。
それがワイドドア車、8両や10両の固定編成の登場でした。
4両や6両では法則どおりの番号となった1000形でしたが、ワイドドア車では1500番台以降を使用することで、通常の1000形とは区別されます。
さらに、8両や10両では2桁で区別せざるを得なくなり、以下のようにかなり複雑化してしまいます。
1051F:1051-1001-1101-1151
1251F:1251-1201-1301-1351-1401-1451
1551F:1551-1501-1601-1651
1751F:1751-1701-1801-1851-1901-1951
1081F:1081-1031-1131-1181-1331-1381-1431-1481
1091F:1091-1041-1141-1191-1291-1241-1341-1391-1441-1491
1000形の反省からか、3000形では8両固定編成の番号の付け方が見直され、3600番台を使うこととなりました。
しかし、これも後に10両固定編成が登場したことで複雑化し、さらに分かりにくい結果となってしまい、以下のようになりました。
3251F:3251-3201-3301-3401-3501-3551
3651F:3651-3601-3701-3751-3851-3801-3901-3951
3081F:3081-3031-3131-3181-3281-3231-3331-3381-3431-3481
3091F:3091-3041-3141-3191-3291-3241-3341-3391-3441-3491
8両は3桁、10両は2桁で区別されており、10両は元が6両か8両かによっても異なります。
予め4両用に3000番台を空けている計画性があるものの、結果的には無意味となってしまいました。
4000形や5000形は現在のところ10両のみとなっているため、綺麗な番号で揃っていますが、今後もそれを維持できるのかが気になるところです。
編成替えによって例外が発生したパターンがあり、法則からは外れていました。
2600形:2654-2604-2704-2804-2624-2724-2824-2874
4000形:4001-4101-4201-4301-4051
5000形:5255-5405-5505-5555
2600形については、8両固定編成に組み替える際に電動車が6両となったため、そのままでは番号が収まらないことから、電動車のユニットごとに20を加えて区別しました。
4000形と5000形は、組み替えた後も100の番号をそのままとしたもので、4000形は3両が4014Fから続いており、5000形は6両の時のままとされていました。
また、編成替えではありませんが、ロマンスカーでは10000形が例外となっていました。
10000形は編成内に付随車がありますが、3100形以前と同様の連番とされており、以下のようになっていました。
10001F:10001-10002-10003-10004-10005-10006-10007-10008-10009-10010-10011
10021F:10021-10022-10023-10024-10025-10026-10027-10028-10029-10030-10031
近年はこのような例外がなくなり、比較的分かりやすい番号に整理されています。
たまに計画性があるのかないのか分からないパターンが生じていますが、見方を変えれば柔軟に対応しているといえるかもしれませんね。
その後の車両はこの2600形がベースとなっており、最新の5000形まで繋がっています。
そして、2600形はもう一つ今に繋がる基礎を確立した車両でもあります。
車両ごとの付番をどうするかという法則は、この2600形で確立されたのです。
この記事では、編成内での番号を例示しますが、全て左側を新宿方とします。
2600形で確立された付番の法則
小田急の車両ごとの番号は、大東急から分離独立した後に整理され、電動車を0から、制御車や付随車を50からとするようになりました。これが基本の法則となり、新たに登場する車両は、一部の例外を除き、この法則に基づいて番号が付けられています。
2400形までの車両では、同一の編成内であれば連番とされていたため、以下のような番号となっていました。
1800形:1801-1851
1900形:1901-1951-1952-1902
2200形:2201-2202
2400形:2451-2401-2402-2452
同一編成内に複数の電動車や制御車が存在する場合、番号の末尾は揃いませんでした。
2400形であれば、第1編成は2451Fで、第2編成は2453Fとなります。
しかし、大量増備の時代に突入した2400形において、問題が生じてしまいました。
編成数が多くなったことで番号が足りなくなってしまい、以下のような編成が誕生してしまったのです。
2499F:2499-2449-2400-2450
2551F:2551-2501-2502-2552
ポイントは二つあり、形式と同一の番号が存在しないという法則が崩れてしまったこと、2500番台を使わざるを得なくなってしまったことです。
この反省を踏まえて、2600形では付番の法則が一部変更されることとなりました。
2600形からは、同一編成内では連番とせず、100の単位で番号を分けることで、編成内で番号の末尾を揃えるようになりました。
2651F:2651-2601-2701-2801-2751-2851
2652F:2652-2602-2702-2802-2752-2852
この法則が現在まで続けられており、最新の5000形も同様となっています。
両数の違いによる番台の区分の発生
だいぶ分かりやすくなった付番の法則ですが、両数の増加や編成形態の多様化によって、少しややこしいパターンも生じるようになりました。まずは、同一形式における両数の違いです。
5000形や9000形では、4両と6両の編成が存在するようになったことから、長い両数の編成を100の単位でさらに後ろの番号とするようにしました。
5051F:5051-5001-5101-5151
5251F:5251-5201-5301-5401-5501-5551
9001F:9001-9101-9201-9301
9401F:9401-9501-9551-9651-9601-9701
ややこしいのが、隣接する車両に合わせた番号とされている点で、例えば5000形の場合では、5351や5451は使わずに5551としています。
この流れは、8000形、1000形と続きますが、編成形態の多様化が進んだ1000形では、さらにややこしいことが発生します。
それがワイドドア車、8両や10両の固定編成の登場でした。
4両や6両では法則どおりの番号となった1000形でしたが、ワイドドア車では1500番台以降を使用することで、通常の1000形とは区別されます。
さらに、8両や10両では2桁で区別せざるを得なくなり、以下のようにかなり複雑化してしまいます。
1051F:1051-1001-1101-1151
1251F:1251-1201-1301-1351-1401-1451
1551F:1551-1501-1601-1651
1751F:1751-1701-1801-1851-1901-1951
1081F:1081-1031-1131-1181-1331-1381-1431-1481
1091F:1091-1041-1141-1191-1291-1241-1341-1391-1441-1491
1000形の反省からか、3000形では8両固定編成の番号の付け方が見直され、3600番台を使うこととなりました。
しかし、これも後に10両固定編成が登場したことで複雑化し、さらに分かりにくい結果となってしまい、以下のようになりました。
3251F:3251-3201-3301-3401-3501-3551
3651F:3651-3601-3701-3751-3851-3801-3901-3951
3081F:3081-3031-3131-3181-3281-3231-3331-3381-3431-3481
3091F:3091-3041-3141-3191-3291-3241-3341-3391-3441-3491
8両は3桁、10両は2桁で区別されており、10両は元が6両か8両かによっても異なります。
予め4両用に3000番台を空けている計画性があるものの、結果的には無意味となってしまいました。
4000形や5000形は現在のところ10両のみとなっているため、綺麗な番号で揃っていますが、今後もそれを維持できるのかが気になるところです。
編成替えやロマンスカーで発生した例外
最後に例外についても触れておこうと思います。編成替えによって例外が発生したパターンがあり、法則からは外れていました。
2600形:2654-2604-2704-2804-2624-2724-2824-2874
4000形:4001-4101-4201-4301-4051
5000形:5255-5405-5505-5555
2600形については、8両固定編成に組み替える際に電動車が6両となったため、そのままでは番号が収まらないことから、電動車のユニットごとに20を加えて区別しました。
4000形と5000形は、組み替えた後も100の番号をそのままとしたもので、4000形は3両が4014Fから続いており、5000形は6両の時のままとされていました。
また、編成替えではありませんが、ロマンスカーでは10000形が例外となっていました。
10000形は編成内に付随車がありますが、3100形以前と同様の連番とされており、以下のようになっていました。
10001F:10001-10002-10003-10004-10005-10006-10007-10008-10009-10010-10011
10021F:10021-10022-10023-10024-10025-10026-10027-10028-10029-10030-10031
近年はこのような例外がなくなり、比較的分かりやすい番号に整理されています。
おわりに
車両の番号をどうするかという問題には、どの会社も多かれ少なかれ苦労していますが、小田急は比較的分かりやすく整理できているほうなのかもしれません。たまに計画性があるのかないのか分からないパターンが生じていますが、見方を変えれば柔軟に対応しているといえるかもしれませんね。
コメント
コメント一覧 (4)
8両,10両は2000~2400番台にして、4両,6両編成は2500番台以降を使っていたんでしょうかね。
そうなると
2000形8両…2051f~2074f(内2068f~2074fは10両化、2081f~2087fに)
2000形6両…2751f~2782f(内2778f~2782fについては10両化、2091f~2095fに)
2000形4両…新製なし
ってなっていたりして…。
ワタシダ
がしました
具体的には2400形以前の車両は南海の昭和期に登場した車両と似たような付番パターンでした。
(以下各編成とも上段が小田急、下段が南海の編成番号。左側が新宿・難波方)
(例)
2451F:2451-2401-2402-2452
6001F:6001-6601-6602-6002
しかし2600形以降は南海における平成期以降に登場した車両と似たような付番パターンになりました。
(例)
2651F:2651-2601-2701-2801-2751-2851
1001F:1001-1801-1301-1601-1101-1501
このように付番方法を確立させた両社ですが、おもろいのは3000形10両と6300系及び6200系の6両で、前者は種車となった編成の違い(8両が3080番台、6両が3090番台)で付番を分けており、後者は中間2両の編成形態(元先頭車が難波方に連結されとるのが6340番台、極楽橋方に連結されとるのが6380番台)及び制御装置の違い(抵抗制御が6200番台でVVVF制が6250番台、前者は元初代8000系からの編入車を含む)で付番を分けております。
本文が長くなって申し訳ありませんが、このように各社の付番方法がどのようになっとるのかを色々と研究してみるのもおもろいかもしれませんね(笑)
ワタシダ
がしました
ワタシダ
がしました