どの編成が最後のリニューアル車となるのか小田急ファンが気にする中、10両固定編成で唯一の未更新車となっていた1092Fが運用を離脱しました。
廃車の可能性もなくはないですが、1097Fをわざわざ組み替えて登場させていることから、1092Fはリニューアルのために入場すると考えられます。
1092Fの離脱により、登場時から10両固定編成の未更新車は消滅したこととなります。

4編成が製造された10両固定編成

1000形の10両固定編成は、1992年に登場しました。
小田急で10両固定編成が登場するのは初めてのことであり、営団地下鉄(現在の東京メトロ)千代田線直通の運用に限定して使用することで、分割併合を考慮しない割り切った設計が可能となりました。

各編成が竣功した日は以下のとおりです。

1091F:1992年1月29日
1092F:1992年11月24日
1093F:1993年1月8日
1094F:1993年3月3日

1091Fだけが1991年度となっており、1992年度にまとめて3編成が増備されました。

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その後追加で増備が行われることはなく、次に10両固定編成が登場するのは2007年の4000形までありませんでした。
2008年のダイヤ改正で大幅に減らされるまで、通勤型車両では途中駅での分割併合が盛んに行われており、小田急では10両固定編成の導入を進めることができなかったためです。

リニューアルによって増加した10両固定編成

2014年度から始まった1000形のリニューアルでは、4両と6両の先頭車を中間車化し、10両固定編成にする改造が行われました。
この改造の結果、2016年度に2編成が追加となりましたが、その後は中間車への改造を伴う10両固定編成化は行われず、登場時から10両の編成がリニューアルされるようになりました。

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その後はしばらく組み替えを伴うリニューアルは行われませんでしたが、4両の1055F、6両の1255F、8両の1081Fを組み合わせた1097Fが最近になって姿を見せており、1000形の10両固定編成は全部で7編成となりました。
今回1092Fが入場したことで、未更新で残る10両固定編成は消滅し、4両と6両にのみ未更新車が残る状態となっています。

おわりに

一部の編成がリニューアルをせずに廃車となっている1000形は、いつリニューアルが終了してしまってもおかしくない状況となりました。
1092Fが最後となるのか、それとも次に入場する編成があるのか、それは1092Fが出場する時に分かるのでしょうね。