少しずつではあるものの、確実に数を減らしつつある小田急1000形。
リニューアルが行われた車両は、この先も長く活躍すると考えられますが、未更新車はいつどの編成が廃車になってもおかしくない状況です。

そんな状況の中、5000形の5056Fが既に到着しており、営業運転の開始後には、置き換えられる編成が発生すると思われます。
次に廃車となる編成はどれなのか、今回はそれを考えてみたいと思います。

置き換えられる可能性が高い1000形の未更新車

8251Fが廃車となったことで、8000形で残るのは全てVVVFインバーター制御の車両となりました。
5000形は10両固定編成で増備されており、廃車は4両と6両をセットにして進められていますが、6両はこれから1000形のワイドドア車を優先して置き換えると考えられます。
ホームドアに対応できないという問題を抱えていることから、ワイドドア車より廃車を優先するべき車両はありません。

一方で、少々読みにくいのが4両です。
8000形と1000形に4両が在籍していますが、8000形は4両が6両と異なる編成数になっているという問題があり、1000形はクヤ31形の牽引に対応した編成や、箱根登山線内専用の編成があります。

廃車になるのはどちらの形式かというのがまずは気になるところですが、最近の傾向から考えた場合、ほぼ間違いなく1000形になると思われます。
1000形はオールステンレスの車体という長所があるものの、足回りやその他の機器が8000形よりも古く、老朽化も進んでいます。
4両についても、廃車となるのは1000形と考えられるでしょう。

次に廃車となることが予想される編成

まずは、ほぼ二択となる6両から考えてみましょう。
6両で次に廃車となる可能性があるのは、1752Fと1755Fの2編成です。

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これは検査期限が近い順に、1752F、1755Fとなるためです。
各編成が検査出場した時期については、以下の記事をご覧下さい。



なぜ二択になるのかという点については、1752Fがクヤ31形の牽引に対応しているためです。
現在のところ、クヤ31形と組む新たな車両に関する動きがないため、現時点では1752Fの廃車を後回しにする可能性があります。

そして、予想しにくいのが4両の廃車候補です。
現在未更新のままで残っている4両は6編成ありますが、どれも比較的用途が特殊な編成となっています。
予想をしていくために、まずは前回の検査出場月を見てみましょう。

1051F:2019年11月
1058F:2021年3月
1059F:2018年7月
1060F:2018年9月
1061F:2020年1月
1062F:2020年2月

以上のとおりとなっていますが、これを検査出場順にすると、1059F、1060F、1051F、1061F、1062F、1058Fとなります。
検査期限だけで考えた場合、現時点で最も危ないのは1059Fです。

しかし、1058Fから1061Fまでは、赤い1000形であるという特徴があります。
これらの編成の廃車を後にする場合は、1051Fと1062Fの優先度が高くなります。
1051Fはクヤ31形の牽引に対応する編成ですから、これを避けた場合には1062Fの可能性が高くなるでしょう。
見方を変えれば、1752Fが仮に廃車となった場合には、1051Fはすぐに廃車できないともいえます。

まとめると、検査期限を最優先するならば1059F、赤い1000形以外であれば1051F、クヤ31形の状況によっては1062Fとなります。
特殊な用途ではない編成が1062Fのみであり、最近の動きから考えても少々気がかりです。

おわりに

どの編成が廃車になるのかを断定することはできません。
しかし、ある程度絞り込むことは可能ですから、どれがいつ廃車になっても後悔しないようにしたいものですね。