新宿から小田原までを結ぶ小田原線に、江ノ島線と多摩線を加えた3路線で構成されている小田急線。
都市の中を走り抜け、やがてのんびりとした雰囲気の区間に入る路線でしたが、沿線の宅地化が進んだことで、近年はどの区間も混雑するようになりました。

路線の距離が長く、沿線の風景が場所によって異なる小田急は、駅間の距離に大きな開きがあるのも特徴です。
今回は、小田急で最も駅間が短い区間と長い区間をピックアップしてみたいと思います。

小田急で最も駅間が短い区間

今回の記事では、駅間距離を100m単位で比較します。
最も短い駅間は0.6kmとなり、該当する区間は小田原線と江ノ島線に3ヶ所あります。

まずは小田原線の狛江と和泉多摩川です。
複々線区間で最も駅間が短く、カーブしていることもあってかなり距離が短く見えます。
隣の駅の様子が肉眼でもよく見えるほどの近さで、駅を発車して加速を始めた車両は、すぐに減速を始めるのが印象的です。

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そして、小田原線のもう一つの短い駅間は多摩川を渡った先にあり、登戸と向ヶ丘遊園がそれに該当します。
ここも駅間がカーブしていますが、比較的カーブがきついこともあって隣の駅は見えません。
直線距離だとさらに短く感じるため、歩くとあっという間に到着してしまいます。

最後の区間は、江ノ島線の南林間と鶴間です。
比較的駅間が長い江ノ島線において、唯一1km未満となっており、異様に隣接しているように感じます。
ご紹介した3ヶ所の中で、唯一駅間が直線なのも特徴であり、まるで都市部かと思わせるほどの距離となっています。

小田急で最も駅間が長い区間

駅間が長い区間は、当然のことながら自然が多いエリアにあります。
渋沢と新松田の間がそれに該当し、その距離は6.2kmもあるのです。
これは新宿から梅ヶ丘までの距離とほぼ同じであり、新百合ヶ丘から小田急永山までの距離とも大差がありません。

本厚木から先は駅間が長くなる傾向があり、新松田までは多くの駅間が3km以上となっています。
長い駅間の2位は東海大学前と秦野の区間で4.7km、3位は秦野と渋沢の区間で3.9kmとなっており、沿線の風景は一気にのんびりとした雰囲気へと変化します。

おわりに

走る区間によって、様々な景色を見せてくれる小田急線。
全線を乗り通してみると、徐々に変化していく沿線の風景を楽しむことができるため、たまにはのんびりと出かけてみるのも面白いかもしれませんね。