鉄道車両では、忌み番として4や9の番号で始まる形式を避ける傾向があるといわれています。
死や苦を連想させるためというのが、これらの数字が避けられる理由です。

忌み番の扱いは鉄道会社によって異なりますが、小田急はあまり気にしていないようで、4000形や9000形を走らせています。
今回は関東の他の私鉄がどうなっているのかを見つつ、小田急が珍しいのかを検証してみたいと思います。

4000形や9000形を避けようとしない小田急

小田急には、忌み番として避けられる傾向がある形式が在籍しています。
4000形と9000形がそれに該当し、4000形については2代目が登場しています。

初代の4000形は1966年に登場した車両で、古い車両の機器を流用した吊り掛け駆動車という特殊性があるものの、それによって4000形とされたわけではなく、単純に千の位で形式名とするようになったタイミングで、3000番台の次が4000番台だったというのが、4000形とされた理由です。
2007年に登場した2代目の4000形についてはもっと単純で、3000形の次だから4000形、それだけの理由です。

9000形は1972年に登場した営団地下鉄(現在の東京メトロ)千代田線直通用の車両で、6000形とすることを避けるために、千代田線の計画路線名称である9号線に合わせて9000形を名乗ることとなりました。

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このように、4や9を避けていないように思われる小田急ですが、さすがにロマンスカーでは使うことを避けたようで、30000形の次は50000形となっており、40000形が飛ばされています。
まだ当分先のことですが、今後90000形が登場するのかどうかは、少々気になるところです。

関東の大手私鉄に忌み番の形式は在籍するのか

忌み番を避ける傾向があるといわれますが、実際には意外と4や9の番号で始まる形式は存在します。
全国的に見ていくと終わりがなくなりそうなので、今回は関東の大手私鉄がどうなのかを調べてみました。

まず、全然気にしていないと思われるのが西武です。
過去には401系等があったほか、4000系、9000系はもちろんのこと、40000系も存在します。
全国的にも40000系は珍しい存在でしょう。

4を避けているのかなと思われるのが、東武、相鉄、京王の3社です。
東武には9000系や9050系、相鉄にも9000系があり、京王は9000系があるほかに、事業用車両にも9で始まる番号を割り振っています。

少し4を避け気味かなと思うのが、東急と東京メトロです。
どちらにも9000系はありますが、4000系はありません。
しかし、東急には5050系の4000番台というややこしい存在があり、東京メトロにも過去には3000系の中に4000形や4500形がありました。

よく分からないのが京急と京成ですが、相互直通運転のために形式を重複しないようにしていることから、避けているのかという点では判断しにくい鉄道会社です。
京急には過去に400形がありましたし、京成は使えるけど使っていないような印象もあり、あまりこの2社に詳しくない私は多くを語れません。

おわりに

関東の大手私鉄だけに限れば、あまり忌み番は気にしていないようですね。
ただし、4については避ける傾向があるように思われます。
他の地域だとどうなるのか、関西や他の地域に詳しい方がいらっしゃいましたら、是非記事にして下さい。