現在は4形式が在籍し、小田急線内はもちろんのこと、箱根登山線、東京メトロの千代田線、JR東海の御殿場線まで足を伸ばし、広範囲で活躍しているロマンスカー。
1910形(2000形)から始まったロマンスカーの歴史は、3000形の登場によって一気に飛躍し、現在は70000形が最新の車両となっています。

長い歴史を持つロマンスカーの形式名は、10000形から5桁の番号を使うようになり、それ以降インフレが続いています。
今後形式名はどうなっていくのでしょうか。

4桁から5桁へとインフレしたロマンスカーの形式名

ロマンスカーの歴史は、1949年に1910形が登場したことで始まりました。
現在のように通勤型車両と全く違う外見をしていたわけではなく、扉の数が少なかったり、座席の配置が違う程度の車両でした。
その後、1700形、2300形と進化を続けたロマンスカーは、キハ5000形といった変わり種も登場し、徐々に知名度を高めていきます。

そして、1957年には3000形が登場し、小田急といえばロマンスカーというイメージが定着することとなりました。
1963年には前面展望席を設けた3100形が登場、1980年には7000形が加わり、ロマンスカーのブランド価値はさらに高まっていきます。
ここまでは4桁の番号を使用しており、通勤型車両と分けられることもなく、空いている番号が使われていました。

形式名に大きな変化があったのは、1987年に登場した10000形からで、小田急の車両としては初めて5桁の番号が使われ、これ以降5桁がロマンスカーの標準となります。

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ロマンスカーの形式名は、1991年に20000形、1996年に30000形、2005年に50000形、2008年に60000形、2018年に70000形と続き、現在は30000形以降の5桁の車両のみが在籍しています。
10000形の後を11000形にすることも可能でしたが、10000ずつ数字を大きくしていくことを小田急は選択したのです。

気になるこれから先の形式名

50000形が登場した頃から、どこまで数字を大きくするのだろうと思っていましたが、気付けば70000形まで到達してしまいました。
10000形や20000形に戻ることも可能でしたが、現在のところはその気がないようです。
そのうち登場することとなる新しいロマンスカーは、ほぼ間違いなく80000形となるのでしょう。

さて、分からないのはそこから先の形式名です。
通勤型車両では4000形を登場させている小田急ですが、ロマンスカーでは40000形を避けて、30000形から50000形へと形式名は飛びました。
80000形の次は90000形ですが、これは避ける可能性があります。
そもそもこんなに5桁の形式名を登場させている鉄道会社はあまりなく、80000形でさえ相当なインパクトです。

90000形を避けた場合、その次は100000形となってしまいますが、さすがに6桁までインフレはさせないでしょうから、10000形に戻ると考えられます。
大穴としては、全然違う形式名に変わる可能性もありますが、小田急がそういう選択をする可能性は低そうです。
これから先の形式名は、80000形、10000形、20000形と続く可能性が高いと個人的には予想しています。

おわりに

5桁の形式名の車両を保有する鉄道会社は多数ありますが、小田急のように大量に登場させている会社は多くありません。
あまり話題になりませんが、70000形という時点で相当大きな数字ですね。