新宿から小田原までをノンストップで走り、小田急ロマンスカーの花形列車となっているスーパーはこね号。
本数はあまり多くなく、1日を通じて数えるほどしかありません。

以前は沢山走っていたスーパーはこね号は、なぜこんなに少なくなってしまったのでしょうか。

スーパーはこね号が登場した経緯

新宿から小田原までノンストップの列車といえば、長い間はこね号がその役割を担ってきました。
しかし、日常的にロマンスカーを利用する乗客が増加したことや、途中駅からの乗降需要が増えてきたことから、はこね号は町田にも停車することとなりました。

こうして1996年に登場したのがスーパーはこね号で、新宿から小田原までをノンストップで走る列車の愛称となりました。
登場当時は今よりも運転される本数が多く、それほど珍しい列車ではありませんでした。

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その後、さがみ号やあしがら号の廃止、サポート号やホームウェイ号の登場等がありますが、2004年に列車名を停車駅から行先を基準とするように変更し、さがみ号が復活することとなりました。
行先を基準とするようになった後もスーパーはこね号の役割や停車駅は変わらず、新宿から小田原までをノンストップで走る列車として設定されています。

減少が続くスーパーはこね号の今後

昔は沢山走っていたスーパーはこね号ですが、現在はかなり少なくなってしまいました。
現在運行されている本数は、以下のとおりとなっています。

【平日】
下り:2本
上り:0本

【土休日】
下り:4本
上り:0本

少し前まではあった上り列車での運転は既に消滅し、現在は下り列車のみでの運転となっています。
その本数も既に数えられる程度となっており、どちらかというと希少列車となりつつあるのです。

スーパーはこね号が減少を続ける理由としては、途中駅から乗降する乗客が増えているといった背景があるのでしょう。
常にノンストップの列車を満席にできれば良いのでしょうが、そう簡単なことではないでしょうから、確実に満席となる時間帯以外は設定しにくくなってきているのではないでしょうか。

そして、愛称が行先を基準とするようになった後は、スーパーはこね号だけがこの基準から外れており、やや中途半端な存在となりつつあるのも事実です。
名誉称号のために残っているような面もあり、そのうち消滅してしまいそうな本数となってきました。

新宿から小田原までをノンストップとする列車を、はこね号で設定すれば問題ないわけですから、ここまで本数が減ると消滅を覚悟しておく必要があるかもしれませんね。

おわりに

前面に愛称を表示しない車両が増えた今、趣味的にはスーパーはこね号の存在感がなくなりつつあります。
新宿から小田原までをノンストップで走るという、ロマンスカーの基本となる列車は、時代の変化によってその役割を終えようとしているのかもしれませんね。