新形式の5000形が登場したことにより、未更新車の廃車が進められている小田急1000形。
5056Fの運用開始によって休車となっていた編成のうち、1062Fが謎の動きを見せています。

4両の編成は数を減らし続けていますが、未更新で残る4両の編成は今後どうなっていくのでしょうか。

6編成が残る未更新車の4両編成

4両編成が多かった1000形ですが、先頭車の中間車化や組み替えによって10両化が行われ、一部の編成が廃車となったことで、最盛期よりも数を減らしつつあります。
リニューアル後も4両なのは現在のところ7編成で、他は未更新で残っている編成です。

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1062Fも含めた場合、未更新で残る4両の1000形は6編成となりますが、そのほとんどは箱根登山線内を行き来するレーティッシュカラーの編成です。
未更新のままで残っている6編成は、以下のとおりとなります。

・1051F
・1058F(レーティッシュカラー)
・1059F(レーティッシュカラー)
・1060F(レーティッシュカラー)
・1061F(レーティッシュカラー)
・1062F

青い帯を巻く編成は、既に1051Fと1062Fのみとなっていますが、1051Fはクヤ31形の牽引時以外はあまり運用に入っておらず、既に予備車に近い存在となっています。
現在も日常的に運用入りしているのは、レーティッシュカラーの3編成のみとなっており、1000形の置き換えが次のステージへと入りつつあることを示しているといえるでしょう。
残りの2編成である1059Fと1062Fについては、少々気になる状態となっています。



まず、1059Fについては、6月14日に大野総合車両所に回送されて以降、営業運転に使用されていません。
休車にはなっていないようですが、既に予備車となっている可能性があります。

1062Fは4月から休車となっていましたが、5月の終わり頃に大野総合車両所の奥へと移動し、車番だけが隠された状態で留置されています。
その状態から目立った動きはなく、様々な憶測を呼んでいる状況です。

未更新車の4両編成はどうなるのか

6編成が残る未更新の4両ですが、今後これらの編成はどうなっていくのでしょうか。

現時点で分かっていることとしては、すぐに1051Fを廃車とする可能性は低いということです。
1751Fと1752Fが廃車となったため、1051Fを廃車としてしまった場合、クヤ31形の相方がいなくなってしまうためです。
牽引に対応する別の編成を用意するか、その他の手段で検測を行えるようにしない限り、1051Fは廃車できないと考えられます。

そこで気になるのが、まだ廃車が発生していないレーティッシュカラーの4編成です。
2021年度は4編成の5000形を増備すると発表されており、全てが10両になると予想されます。
6両の5000形が登場する可能性もありますが、現時点だとその可能性は低いでしょう。

10両によって置き換える場合、6両の廃車はワイドドア車で間違いないといえますが、気になるのは4両で廃車となる編成です。
1051Fを廃車にできないため、レーティッシュカラーの編成か1062F、8000形の4両を廃車とする以外の方法がありません。

1000形の未更新車と8000形を比較した場合、現時点で老朽化が進んでいるのは1000形の未更新車ということになるため、ついにレーティッシュカラーの編成にも動きがある可能性が高くなってきました。
仮にレーティッシュカラーの編成が廃車となった場合、箱根登山線内を往復するための編成が不足してしまいますから、1051Fを通常運用に復帰させるか、8000形やリニューアル済の1000形を充当する必要が生じます。

最も廃車が近いと考えられるのが、営業運転に使用されていない1059Fです。
作業が行われている様子もないため、静かにその時を待っているようにも思われます。

そして、今後どうなるのかが予想できないのが1062Fです。
車番を隠して留置という珍しいパターンであることに加えて、休車であることを示す表示さえありません。
既に廃車となって車籍がない可能性もあります。

牽引車として残る、組み替えられる、1092Fに続いてリニューアルが行われる等の説が散見されますが、車番を隠す必要があるとは思えないため、可能性は低いでしょう。
譲渡される可能性もありますが、この車両を必要とする事業者があるのかというと、なかなか浮かんできません。
1062Fがどうなるのかについては、しばらく謎の状態が続くかもしれませんね。

他にも、今後レーティッシュカラーの編成に廃車が発生した場合、他の編成の外装を変更するのか、これを機にレーティッシュカラーをやめてしまうのか等、気になることが多々ある状況です。
いずれにしても、2021年度は4両の編成に大きな動きがあることだけは確かでしょう。

おわりに

2021年度は大きな変化が予想される1000形の4両編成。
他形式の動向も含めて、これらの編成がどうなるのかが気になる状況となってきました。