箱根登山線内を行ったり来たり、他の編成とは異なるカラーリングが特徴となっている、1058Fから1061Fまでの4編成。
1000形の廃車が開始されてからも、4編成が元気に揃って活躍していましたが、残念ながら1059Fが廃車となったようです。

レーティッシュカラーの編成に初の廃車が発生

6月14日に大野総合車両所に回送されて以降、営業運転を行っていなかった1059Fですが、部品の取り外しが開始されたことから、廃車になったとみられます。
5000形が登場してから、1000形の未更新車の廃車が続いていますが、レーティッシュカラーの編成が置き換えられるのは初めてのことです。

1059Fは4両の2次車として登場した編成で、営団地下鉄(現在の東京メトロ)千代田線への乗り入れに対応したグループです。
1000形で地下鉄への乗り入れに対応した最初のグループでしたが、後に直通用の機器を取り外しています。

2009年3月にレーティッシュカラーのラッピングが行われてからは、箱根登山線内を中心とした運用に限定され、10年以上が経過しました。

1059Fが全線を走行した2020年の夏

今回廃車となった1059Fは、2020年8月に小田急全線を走行した編成でした。
これは台風の被害で一部の区間が運休となっていた、箱根登山鉄道の全線での運転再開を記念したもので、レーティッシュカラーの編成が走る姿は沿線の話題となりました。

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1ヶ月の走行期間中は様々な列車に充当され、普段は見られない優等列車での運用もありました。
通勤急行や各駅停車での走行機会もあり、ファンを楽しませる1ヶ月間でした。



今回1059Fが廃車となったことで、レーティッシュカラーの編成についても順次廃車となる可能性が高くなりました。
長い間箱根登山線の運行を支えた編成たちは、いよいよ最終章へと入りつつあるのかもしれませんね。

おわりに

ついに開始されたレーティッシュカラーの編成の置き換え。
この先の箱根登山線内の運行は、どのようになっていくのでしょうか。