2019年度に5000形が登場したことで、通勤型車両の置き換えが進められている小田急。
8000形の界磁チョッパ制御車や、1000形の未更新車に廃車が発生し、現在も置き換えが進められています。

この先も1000形の未更新車を優先して置き換えが進められると考えられますが、気になるのはその先です。
小田急で最古参の車両となっている8000形は、この先どうなるのでしょうか。

8000形の在籍状況

1000形の未更新車が続々廃車となっている状況の中、8000形の廃車は現在のところ最小限となっています。
廃車済なのは6両の3編成のみとなっており、以下の各編成です。

8251F:界磁チョッパ制御車
8255F:界磁チョッパ制御車
8264F:踏切事故で損傷

このように、界磁チョッパ制御のままで残っていた2編成と、踏切事故で損傷した編成のみとなっていることが分かります。
現在残っている8000形は、全てVVVFインバーター制御に改造された編成で、廃車を急ぐ理由がないのでしょう。

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4両については全編成が健在で、両数ごとに残っている編成数をまとめると以下のとおりとなります。

4両:16編成
6両:13編成

まだ142両が残っている状況であり、優等列車の主力として活躍を続けています。
見かける頻度も高く、減っている印象もありません。

8000形の置き換えはどのように進められるのか

2021年度で1000形の整理がほぼ終わると考えられますが、2022年度以降の置き換えはどう進められるのでしょうか。
そもそも継続して進められるのか、一旦お休みとなるのかが分かりませんが、そのまま置き換えが進められる場合には、8000形が次のターゲットとなる可能性が高いと考えられます。

2000形の置き換えが先行するという説もありますが、8両の存在が中途半端になりつつはあるものの、3000形と合わせればある程度まとまった編成数が在籍しています。
また、徹底的なリニューアルが行われたとはいえ、初期に行った編成は既に20年が近付きつつあることから、鋼製車体の車両が2000形よりも長く使われることはなさそうに思います。

興味深いことはもう一つあります。
それが4両と6両に生じてしまっている編成数の差です。
6両が3編成少ない状況となっていますが、これをどのようにして置き換えるのでしょうか。

そこで関係してくると考えられるのが、1000形の未更新車で残っている6両の編成です。
ノーマルドアの6両は、1251F、1253F、1254Fの3編成が残っており、これを8000形と組み合わせれば見事に10両が16編成となります。

5000形の10両と交代させれば、編成数が合うことになりますが、6両の編成数が若干不足しそうなのが気になる点です。
しかし、運用の見直しで調整できそうではあるため、小田原線の末端区間や、多摩線に変化があるかもしれません。

おわりに

1000形の状況が気になりますが、その先のことも少しずつ気にしていかなければいけません。
のんびりしていると、あっという間に状況は変化してしまいますね。