東京メトロ千代田線への直通用車両として、2007年に登場した小田急4000形。
2016年からはJR東日本の常磐緩行線への乗り入れも開始され、3社間での直通運転が行われるようになりました。

他社に乗り入れる車両であることから、4000形には細かい改造が繰り返し行われてきました。
小田急では比較的珍しいケースとなっており、今回はそれらの歴史を振り返ってみたいと思います。

4000形に行われてきた細かい改造の歴史

2007年に登場した4000形は、JR東日本のE233系をベースとした小田急では新しいタイプの車両でした。
後に常磐緩行線へと乗り入れるようになったことで、その理由を察したものです。

登場してから約14年が経過した4000形は、小田急の中では新しい車両です。
しかし、現在までに細かい改造が色々と行われており、登場時と異なっている部分も多くあります。

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まず、3次車までの編成については、車内の液晶画面が4次車以降と同じ2画面に改造されました。
3000形でも交換が行われていますが、真っ先に交換されたのは新しい4000形のほうでした。

2013年からは、常磐緩行線への乗り入れに備えた改造が始まり、屋根上に取り付けられたアンテナが目立つようになります。
乗り入れの開始前には、前面の表示装置の仕様も変わりました。

細かい改造は他にも色々とあります。
4066Fではグラスコックピットが採用されますが、他の編成も合わせて改造されたほか、前照灯のLED化も行われました。
千代田線用のATOも搭載され、見えない部分でも色々な改造が行われています。

常磐緩行線でのワンマン運転に備えた改造

改造が繰り返されてきた4000形ですが、最近になって新しい動きがありました。
トップナンバーである4051Fに、ワンマン運転に備えた装備が追加されたのです。

これは小田急線内で使うものではなく、常磐緩行線内での使用を想定したもののようで、運転席へのモニターの追加等が行われています。
車内では防犯カメラの設置が行われており、トラブルが発生した際に備えての対応かと思われます。

常磐緩行線は、最終的にドライバーレス運転を目指しており、ワンマン化はその前段階に位置付けられています。
4000形がドライバーレス運転をすることになるかは分かりませんが、ワンマン運転をする日はそう遠くなさそうです。

おわりに

直通先の事情にも左右され、細かい改造が繰り返されている4000形。
数年おきに仕様が変わっているような状況で、とにかく忙しい形式です。