箱根登山線の小田原から箱根湯本までの区間では、小田急の1000形が使われています。
自社の車両は回送以外で走ることがなく、実質的には小田急小田原線の延長区間のような扱いです。

この区間で使われる1000形は、通常のカラーリングとは異なるレーティッシュカラーとされており、赤い1000形として親しまれています。
しかし、その車両にも廃車が発生しており、今後どのような車両が走るのか、カラーリングはどうなるかということが気になる状況となりつつあります。

箱根登山線を走る車両はどうなるのか

箱根登山線の小田原から箱根湯本までの区間は、2012年以降1000形の未更新車のみで各駅停車が運転されてきました。
1058Fから1061Fの4編成が、この区間専用のカラーリングであるレーティッシュカラーとされており、一部の列車で小田原線内の客扱いをする以外は、短い区間を行ったり来たりしています。

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代走で通常のカラーリングの編成が走行する機会はありましたが、基本はレーティッシュカラーの編成だけで運転される状態が長く続き、それはあまりにも当たり前の光景となっていました。
しかし、先日1059Fがこの4編成の中では初の廃車となってしまったのです。



1059Fが廃車となった後は、1051Fが加わって4編成での運転が行われていますが、既に5000形の5058Fが小田急線内に到着していることから、次の廃車が発生するのは時間の問題と考えられます。
そうなった場合に気になるのは、次に箱根登山線内を走る車両です。

現在の小田急には、8000形と1000形にしか4両編成の通勤型車両がありません。
つまり、そもそもこの2形式にしか可能性が基本的にはないということになります。
他の形式を4両に短縮する可能性もありますが、時間的制約から考えて現段階ではないといえるでしょう。

リニューアルが済んだ1000形は、既に箱根登山線内で試運転を行ったことがありますが、8000形についてはないとみられます。
このような状況から考えると、短期的にはリニューアル済の1000形が入線する可能性が高そうです。

箱根登山線内を走る車両のカラーリングはどうなるのか

走る車両がどうなるのかという点に加えて、カラーリングがどうなるのかというのも気になる部分です。
現在のところ、カラーリングを変更しているような動きはなく、そもそも維持されるのかも含めて分からない状況です。

維持しない可能性を考えてしまう理由としては、カラーリングを変更するデメリットが多いためです。
特定の編成が充当されることとなりますが、走行区間が短いことから、どうしても他の編成と比べて走行距離が伸びません。
また、1000形は2編成を繋いで8両の代走を行う機会があることから、4編成もこの区間に配置してしまうと、あまりにも余裕がない状況となってしまうのです。

この問題は8000形を混在させることで解消できますが、現状は試運転すら行われていないことから、可能性としてはあまり高くなさそうです。
レーティッシュカラーは人気が高いことから、今後も走ることを期待したいところではありますが、デメリットが色々と多いことから、このタイミングでやめてしまう可能性もありそうです。

おわりに

今後の動向が気になる箱根登山線内を走る小田急の車両。
大人気のレーティッシュカラーが今後も続けられるのか、それは次の廃車が発生する頃に分かってきそうですね。