新百合ヶ丘から唐木田の間を、6両編成の各駅停車が往復している小田急の多摩線。
都心側では見られなくなった6両は、10両で走る優等列車の合間を縫って走っています。
そんな多摩線ですが、多くの各駅停車が6両で走る中、一部には10両の各駅停車も見られます。
比較的近年登場した10両の各駅停車について、今日までの歴史を振り返ってみたいと思います。
このダイヤ改正に合わせて五月台と黒川のホームは延長され、10両が停車できるように整備されました。
混雑の緩和による輸送サービスの向上という取り組みでしたが、どちらかといえばお昼寝をしている10両を活用したという印象で、日中は6両に混ざって4000形が線内を往復していました。
時間帯によっては4000形以外の10両も見られましたが、そこまで本数は多くありませんでした。
この状況に変化があったのは、2016年3月26日のダイヤ改正です。
多摩線にとっては大きな変更があった年で、相互直通運転にJR東日本が加わり、東京メトロを合わせた3社での運転となりました。
このタイミングで10両の各駅停車は減少し、日中は再び6両ばかりが走るようになっています。
今までとは一転、優等列車は新宿方面との直通運転に変わり、他社の車両は通常走ることがなくなりました。
もう一つ小田急全体に関係する変化があり、このダイヤ改正に合わせて今まで「各停」と表記されていた種別が「各駅停車」へと変更されました。
長い間続いた各停の表記は、静かに姿を消すこととなったのです。
多摩線内で10両の各停表記が見られた期間は、結果的に短かったことになります。
10両の各駅停車は相変わらず少ない状況が続きますが、その状況に変化があったのは2020年3月14日のダイヤ改正です。
平日の遅い時間帯や、土休日の日中に変化があり、新百合ヶ丘を境に種別を変更する急行が登場し、多摩線内を10両で走る各駅停車が増加しました。

その後は大きな変化がなく、現在まで同様のパターンが維持されています。
多摩線の運転本数がこれによって減少してしまいましたが、利便性の面でそこまで損なわれている印象はありません。
元々多摩線内で通過する駅が少ないため、所要時間の増加がそこまでないからなのでしょう。
10両の各駅停車で気になることは、今後この流れが拡大するかどうかです。
8000形が廃車となれば、6両編成の車両が減少するため、優等列車を多摩線内で各駅停車にすることで、6両の運用を削減できる可能性があります。
そういった面でも、現在の運転パターンは気になる部分が多く、今後の動向が注目されます。
今後どのように変化していくのか、そんなことを予想してみるのも楽しそうですね。
都心側では見られなくなった6両は、10両で走る優等列車の合間を縫って走っています。
そんな多摩線ですが、多くの各駅停車が6両で走る中、一部には10両の各駅停車も見られます。
比較的近年登場した10両の各駅停車について、今日までの歴史を振り返ってみたいと思います。
2014年から運転が開始された10両編成の各駅停車
多摩線に10両の各駅停車が走り始めたのは、2014年3月15日のダイヤ改正からでした。このダイヤ改正に合わせて五月台と黒川のホームは延長され、10両が停車できるように整備されました。
混雑の緩和による輸送サービスの向上という取り組みでしたが、どちらかといえばお昼寝をしている10両を活用したという印象で、日中は6両に混ざって4000形が線内を往復していました。
時間帯によっては4000形以外の10両も見られましたが、そこまで本数は多くありませんでした。
この状況に変化があったのは、2016年3月26日のダイヤ改正です。
多摩線にとっては大きな変更があった年で、相互直通運転にJR東日本が加わり、東京メトロを合わせた3社での運転となりました。
このタイミングで10両の各駅停車は減少し、日中は再び6両ばかりが走るようになっています。
新宿方面との直通運転開始による変化
2002年に多摩急行が登場して以降、千代田線との結び付きが強かった多摩線ですが、2018年3月17日のダイヤ改正で大きな変化が訪れます。今までとは一転、優等列車は新宿方面との直通運転に変わり、他社の車両は通常走ることがなくなりました。
もう一つ小田急全体に関係する変化があり、このダイヤ改正に合わせて今まで「各停」と表記されていた種別が「各駅停車」へと変更されました。
長い間続いた各停の表記は、静かに姿を消すこととなったのです。
多摩線内で10両の各停表記が見られた期間は、結果的に短かったことになります。
10両の各駅停車は相変わらず少ない状況が続きますが、その状況に変化があったのは2020年3月14日のダイヤ改正です。
平日の遅い時間帯や、土休日の日中に変化があり、新百合ヶ丘を境に種別を変更する急行が登場し、多摩線内を10両で走る各駅停車が増加しました。

その後は大きな変化がなく、現在まで同様のパターンが維持されています。
多摩線の運転本数がこれによって減少してしまいましたが、利便性の面でそこまで損なわれている印象はありません。
元々多摩線内で通過する駅が少ないため、所要時間の増加がそこまでないからなのでしょう。
10両の各駅停車で気になることは、今後この流れが拡大するかどうかです。
8000形が廃車となれば、6両編成の車両が減少するため、優等列車を多摩線内で各駅停車にすることで、6両の運用を削減できる可能性があります。
そういった面でも、現在の運転パターンは気になる部分が多く、今後の動向が注目されます。
おわりに
役割を変えつつ、多摩線内で走り続けている10両の各駅停車。今後どのように変化していくのか、そんなことを予想してみるのも楽しそうですね。
コメント
コメント一覧 (13)
多摩センター→新宿は、朝の通勤時間の小田急・通勤急行の足の速さに、京王は全く勝負にならないようですね。ただ、運賃が京王が安いので、会社の通勤定期支給の場面では、京王を選ばざるを得ない人も多い、と聞きます。京王線の明大前・千歳烏山の待避線ができると、既存のつつじヶ丘、八幡山、桜上水、と合わせ、複々線ではないが、それ相当に近い効果がでる、と予想されているので、注目ですね。
ワタシダ
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多摩ニュータウンだけでなく、東急田園都市線や北総線(千葉ニュータウン)沿線の高齢化も進んでいます。多摩ニュータウンは京王が人気であるのは特急系は乗り換えなしで速達性が高いです。一方、快速・区間急行を利用すると所要時間は少し延びますが、調布で特急系の列車に乗り換えられます。調布は階段を昇り降りする新百合ヶ丘と違い隣同士で乗り換えできることも京王が有利であることの証です。
ただ、朝ラッシュ時間帯は複々線の効果を発揮する小田急が有利であり、京王はノロノロ運転であるのがネックです。京王は小田急と違い複々線区間が短いですが、今後笹塚~仙川間の立体交差化工事が完成すれば明大前と千歳烏山に待避線が加わるので、交互発着できるようになるのではないかと考えています。
多摩線⇔千代田線沿線は多摩急行が廃止になったことで利便性は下がりましたが、今の直通ダイヤは輸送障害が起きた時でも運休を最小限にしているため、やむを得ないところはあると思います。例えば京成・北総車が本線の川崎・横浜方面へ基本的に乗入れず(平日1往復のみ京成車が横浜方面へ向かうが)、羽田空港行きが多いのはダイヤ乱れがあっても泉岳寺に戻せる距離であるのと、京成・北総車は京急の120㌔運転に対応できないのが大きな理由です。
南武線は京王稲田堤駅からも乗り換えはできますが(連絡定期券に限り扱いは行っている)、登戸駅と違い改札口を出て5分ほど一般道を歩かなければいけません。多摩センター対南武線沿線に関しては登戸は小田急が有利であり、それ以外は京王を使っても構わない、ということもあります。
ワタシダ
が
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ワタシダ
が
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一方、朝8時頃の新百合ヶ丘発下りの6連各停が、ドア際までみっちりの満員なのも事実。これは10連に置き換わったようですが。
とは言え、新宿駅で見かける、唐木田行きの快速急行・急行も空いているように伺えます。あれを見ると、町田以遠利用者から、「小田原・藤沢行きに切り替えろ」、とクレームがでてもおかしくないかも。
余談ですが、3. A80&481さんに補足。
所要で時々、18時台の都営新宿線・本八幡行きに乗りますが、江東区・江戸川区へ帰宅する客で満員。10連が続く中、たまに8連がくると、まさに激込みです。瑞江・篠崎あたりでやっとガラガラになりますから、総武線乗り換え客は多くはないようで、まさにこの両区のための地下鉄、といった風景です。多摩センターよりも、都心回帰が進んでいるのかもしれません。
ワタシダ
が
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1985(昭和60)年3月改正の時刻表付き沿線ガイドを見たら、小田急多摩センター発各停新宿行き2本が設定されており、あとは線内折り返しでした。多摩線からの新宿直通は唐木田発着前にも設定されていたことを改めて知った次第です。ありがとうございました。
ワタシダ
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多摩線は開業当初は線内折り返しが基本であったのとその後完成した複々線が短く(代々木上原~東北沢)、京王線と違いダイヤに余裕がなかったこともあってか新宿直通を設定する余裕はありませんでした。1990(平成2)年3月の唐木田延伸後に平日ラッシュ時間帯に限り唐木田始発各停新宿行きを設定し、世田谷区内の複々線化工事がある程度進んだ2000年代からは千代田線直通の多摩急行が運行されるようになるなど、短い路線ながらもここまで成長したところがあります。しかしながら、千代田線直通は綾瀬から先JR常磐線我孫子(一部、茨城県の取手)まで乗り入れるため、ダイヤ乱れがあると直通列車そのもの運休せざるを得なくなり、2018(平成30)年3月改正で多摩線は千代田線直通を取りやめ、新宿直通に方針転換されました。
確かに多摩線は10連は輸送力過剰であるのはわかりますが、小田急の快速急行・急行は10連メインなので、唐木田からの各停新宿行きが新百合ヶ丘で急行に変わり、新宿到着後は小田原行きあるいは藤沢行きに折り返させる、といったほうが効率的であります。小田急は2008(平成20)年3月のダイヤ改正で箱根登山線直通急行と途中駅の連結・切り離しを一部を除いて廃止(その後2012年改正をもって一般車の連結切り離しは全廃)にしてからは異なる車両同士の連結は少なくなり、10両固定編成導入が基本になったところにおいても効率化は進んだと僕は思います。
ここで話を変えますが、多摩ニュータウンは高齢化で人口減少が課題になっているようです。一方、都営新宿線の江戸川区・江東区エリアみたく都心回帰が進み8連では輸送力不足が生じ、10連化を推進するようになったところもあります。都営新宿線の10連化は京王線からの都営新宿線直通列車全てと京王新線の大半を10連化にしたいというのも兼ねているようです。
ワタシダ
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なんか多摩線って中途半端なんだよな。
ワタシダ
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10両各停が欲しいのは平日朝や平日夕夜ですが、その時間帯には10両各停はありません。
逆に平日日中や土日は10両ほどの編成長は不要ですが、その時に限って10両各停があります。
現状では、新宿~新百合ヶ丘間に急行を走らせるのが主な目的で、新百合ヶ丘~唐木田が各停に変化する列車があったりするのでしょう。
だから、多摩線に10両各停を走らせることが目的なのではなくて、新宿~新百合ヶ丘間を10両で運転してきた列車の流し先が多摩線となった、と考えることが出来ます。
ワタシダ
が
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