発車メロディーではなく、一部の駅で接近メロディーを導入している小田急線。
使われる駅にちなんだ曲が選ばれており、ただ曲を流しているだけではないことが特徴です。

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導入されている駅は限られますが、到着する列車を待つのが楽しくなるそれらの駅を、今回は紹介したいと思います。

小田原線で接近メロディーが導入されている駅

小田原線では8駅で接近メロディーが導入されており、比較的聞く機会が多いといえるかもしれません。
上下線で曲やアレンジが変えられており、慣れればどちらに列車が来るのかを把握することも可能となっています。

接近メロディーが導入されている小田原線の駅を、一つずつ見ていきましょう。

【千歳船橋】
最も最近接近メロディーが導入された駅で、自宅が駅の近くにあった森繁久彌氏の曲が流れます。
曲は上下線共通で「知床旅情」となっていますが、下りがサビ、上りがイントロとされ、アレンジが変えられています。

【祖師ヶ谷大蔵】
小田急で最初に接近メロディーが導入された駅で、2006年に使用を開始しました。
駅の近くに円谷プロダクションがあることから、下りが「ウルトラセブンの歌」、上りが「ウルトラマンの歌」となっています。
駅前にはウルトラマンのシンボル像等もあり、周辺もウルトラマンで溢れている楽しい地域です。

【狛江】
狛江市の歌である「水と緑のまち」が使われています。
上下線のアレンジは共通で、接近メロディーが導入されている駅では珍しいパターンです。

【登戸】
藤子・F・不二雄ミュージアムの最寄り駅であることにちなんで、同氏のアニメ作品の主題歌が使われています。
急行線の下りが「きてよパーマン」、上りが「夢をかなえてドラえもん」となっており、緩行線では流れません。
駅自体もドラえもんの装飾がされており、楽しい雰囲気で溢れています。

【向ヶ丘遊園】
登戸と同様に、藤子・F・不二雄ミュージアムの最寄り駅であることにちなんで、同氏のアニメ作品の主題歌が使われています。
下りが「はじめてのチュウ」、上りが「ドラえもんのうた」となっており、全てのホームで流れるのが登戸とは異なります。

【海老名】
地元出身のバンドであるいきものがかりの曲が流れます。
使われている曲は「SAKURA」で、上下線でアレンジが異なっています。

【本厚木】
海老名と同様に、地元出身のバンドであるいきものがかりの曲が流れます。
使われている曲は「YELL」で、上下線でアレンジが異なっています。

【渋沢】
秦野市で育った坂井泉水氏にちなみ、ZARDの曲が使われています。
下りでは「揺れる想い」が、上りでは「負けないで」が流れます。

江ノ島線と多摩線で接近メロディーが導入されている駅

多数の駅で接近メロディーが導入されている小田原線と違い、支線では限定的な導入状況となっています。
現時点では、江ノ島線で接近メロディーが使われている駅はなく、多摩線で1駅にだけ導入実績があるのみです。

【黒川】
読売日本交響楽団の練習場が駅に隣接していることから、同楽団が演奏している曲が使用されています。
下りはリヒャルト・ワーグナーが作曲した「ニュルンベルクのマイスタージンガー」の第一幕への前奏曲、上りはフェリックス・メンデルスゾーンが作曲した「交響曲第4番」が流れます。

支線での導入は進んでいませんが、使える曲がありそうな駅もあるため、今後少しずつ増えていくかもしれませんね。
この駅にはこの曲が使えるかもといったことを考えるのも面白そうです。

おわりに

限られた駅にだけ、使われる駅にちなんだ接近メロディーを導入している小田急。
全駅に導入するといったことはせず、意味をもたせていることが小田急らしいのかもしれません。