クヤ31形の牽引に対応した1000形の編成として、最後まで残って活躍を続けていた1051Fが、その役目を終えて残念ながら廃車となったようです。
牽引車としての役割を先輩の8000形に託し、1000形のトップナンバーが引退したことになります。

5000形の増備によって、1000形の未更新車は廃車が進められており、見かける機会はかなり少なくなってきました。

最後の活躍をして引退した1051F

1000形の4両で標準カラーをまとう編成として、最後まで残ることとなった1051Fは、ノーマルドアで唯一クヤ31形の牽引に対応していました。
同じく牽引に対応していたワイドドア車の1751Fと1752Fが廃車となった後は、その役目を担う必要性から、すぐに廃車ができなかったとみられます。



しかし、8000形の8065Fと8066Fが後継の牽引車として改造され、1051Fを残さなければいけない理由はなくなっていました。
最近は運用に入らずに休んでいる日も多くなっていましたが、箱根登山線内を走っていることもあり、更新車との貴重な共演も見られました。



5000形の5059Fが営業運転を開始した直近では、臨時列車に使われるのみとなっており、本来は休車とする期間を有効活用していたのでしょう。
単独編成で新宿まで入線したほか、1251Fと併結した未更新車で揃った10両での勇姿も見ることができました。

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1051Fが廃車となったことで、未更新車の4両から標準カラーの編成は消滅し、1000形で最も編成数が多かった4両の見慣れた姿は見納めとなりました。

1000形の未更新車は残り何両になったのか

廃車が進められたことで、現在も残る1000形の未更新車は僅かとなっています。
最新の状況を改めて整理しておきましょう。

現在も車籍が残っていると考えられる未更新車の編成は、以下のとおりです。

・1058F(レーティッシュカラー)
・1061F(レーティッシュカラー)
・1251F
・1253F
・1254F
・1754F
・1756F

このように、既にかなり少なくなっていることが分かります。
内訳は、レーティッシュカラーの4両が2編成、6両が5編成となっており、6両にはワイドドア車が2編成含まれています。

ワイドドア車の1756Fは既に休車となっているため、1051Fに続いて廃車となる可能性が高そうです。
1756Fを除外すると、営業運転が可能なのは既に6編成しかなく、僅かに32両となっています。

おわりに

トップナンバーであることや、クヤ31形の牽引車ということで人気が高かった1051F。
1000形の中では象徴的な存在だった編成が引退したことになり、少し寂しく感じます。