5000形の5059Fが営業運転を開始したことにより、少し前から休車となっていた1000形の1756Fですが、先日の1051Fに続き廃車となったようです。
新しい車両が営業運転を開始すると、廃車予定の車両が休車となり、その後廃車されるというパターンは、やはり今回も同様でした。

2次車のみで構成された編成が消滅

最終的に6両が6編成となっていたワイドドア車は、廃車が進んだことで残り2編成となっていました。
残っていたのは1754Fと1756Fで、今回の1756Fの廃車によって、2次車のみで構成されていた編成が消滅したことになります。

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最後の1編成となった1754Fは、1次車と2次車が混在している珍しい編成で、車両によって車内のレイアウトが異なっていることが特徴です。
両方の車内が見られるという点においては、面白い編成が最後まで残ったといえます。

1756Fが廃車となり、1754Fのみが残っている状況となったことで、小田急がラッシュ時の切り札として導入したワイドドア車は、いよいよ最後の1編成だけが残る最終章へと突入しました。

1754Fはいつ頃まで残るのか

現時点で直接1754Fを置き換えられる編成がいないことから、すぐに廃車となる可能性は低いとみられます。
しかし、最近になってホームドアの設置工事が本格的に始まった駅もあり、予断を許さない状況であることは間違いありません。

1754Fを置き換える可能性がある車両としては、そのうち登場するであろう5000形の5060Fが考えられます。
2021年度の5000形の増備は完了していると考えられるため、年度末までは残る可能性があるといえそうですが、いつまで走行する姿が見られるかは不透明です。
リニューアルを終えた1000形の1092Fが営業運転に復帰する日も遠くはないでしょうから、その頃に何らかの動きがある可能性もあります。

いずれにしても、引退へのカウントダウンは既に始まっており、遅くとも2021年度の終わりか、2022年度早々には廃車となる可能性が高いと思われます。
今日までワイドドア車が走り続けたことは、車両が持つ特性を考えれば奇跡的ですらありますが、役目を終える日はそう遠くないといえそうです。

おわりに

側面の大きなドアが特徴である1000形のワイドドア車。
小田急の歴史上においても、かなり珍しい経歴を持った車両であり、最後の活躍をこれからも見守っていきたいと思います。