鉄道の沿線には、撮影の名所と呼ばれる場所があり、自然が豊かであったり、何らかのシンボリックなものが存在することが一般的です。
小田急にも撮影の名所は沢山存在しますが、桜が咲き誇る横を車両が走る姿を撮影することができた場所として、相武台前から座間の駅間にある座間桜があります。

あえて過去形で書きましたが、現在は撮影ができなくなってしまったためです。
伝説の撮影地となった座間桜は、どのような場所だったのでしょうか。

咲き誇る桜を背景にして撮影ができた座間桜

座間桜と呼ばれる撮影地は、小田原線の相武台前から座間の駅間に存在します。
線路脇には沢山の桜が植えられており、電車に乗っていても普段は気にせずに通り過ぎる場所ですが、桜が満開になると景色は一変するのです。

他にも線路脇に桜がある場所はありますが、ここまでまとまっている場所はないため、撮影の名所として春には賑わっていました。

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私は天気が良いタイミングで撮れなかったため、良い写真は残せていません。
このように、背景に桜を配置した綺麗な写真が撮れる場所でした。

座間桜はなぜ撮影ができなくなってしまったのか

咲き誇る桜を背景にして撮ることが可能な撮影地は、なぜ撮ることができなくなってしまったのでしょうか。
それはこの撮影地がどんな場所であったかに関係しています。

座間桜を撮影する場所は、周囲より少し高くなっており、一般的にはお立ち台と呼ばれるような立地となっているのです。
撮影ができた当時は立入禁止ではなかったものの、小さな崖の上で撮影するような状態となるため、少し危険な撮影地でした。

撮影者が少なかった昔は、そこまで問題視されていなかったのだと思いますが、年々撮影者が増加して混雑するようになり、大きな三脚や脚立の持ち込みが目立つようになりました。
幸い転落事故等はなかったと記憶していますが、このような状況を放置できる世の中でもなくなってきたことから、現在は立入禁止となり、撮影をすることはできなくなりました。

何かが起こったら自己責任という時代には、また沢山集まっているねぐらいで済んだのかもしれませんが、危険な状態を放置していたと問題視されてしまう現代では、こうするしかなかったのでしょう。
少々残念ではありますが、この付近は安全な場所で桜を絡められる場所が他にもありますから、各自工夫してみるのが良さそうです。

現在は柵によって物理的にも入れなくされているため、この場所に入っての撮影は絶対にしないで下さい。

おわりに

写真は撮れなくなりましたが、電車に乗って座間桜を通過することはできます。
小田急の車両に乗りながら、来年は車窓の桜を眺めるお花見も良いかもしれませんね。