2023年の秋頃に引退することが発表され、2022年3月11日には定期運行を終了する小田急のVSE。
20年未満の活躍期間は、鉄道車両全体として見れば短命であり、理由や事情を別とすれば、残念で寂しいできごととなりそうです。
一方で、小田急ロマンスカーの歴史において、早期引退自体は過去にも事例があり、VSEだけが特殊なケースというわけでもありません。
どちらの形式も引退の原因はハイデッカーであり、更新時にバリアフリー化が義務付けられたことを受けて、更新をせずに廃車とすることが決まりました。
更新することを諦めたという点において、VSEと似たケースともいえます。
それぞれの形式が活躍した期間は以下のとおりです。
10000形(HiSE):約24年
20000形(RSE):約22年
VSEよりは長いと感じますが、HiSEには引退時期が早かった編成があり、それらと比較した場合にはほぼ同様ということになります。
編成によって明暗が分かれたことが、HiSEの場合には目立っていたといえます。
その時にHiSEを置き換えたのが、今回引退することになったVSEであり、あまりにも皮肉なめぐり合わせとなってしまいました。
そして、置き換えられた2編成の一部は長野電鉄で今も活躍しており、結果的にVSEが引退しても残る結果となりそうです。
これは鉄道車両が20年前後で大規模な更新工事を行うことが背景にあり、それをするかしないかによって、早期に引退となるかどうかが決まっているともいえます。
通勤型車両とは異なり、ロマンスカーの場合は内装をある程度の水準に保つ必要があるため、一部だけに手を入れて延命するというのが難しい事情もあると思われます。
大規模に手を加える価値があるのかどうか、それを行うことで別の観点からのデメリットがないか、それらが総合的に検討され、更新の有無が決められているのでしょう。
短命となったロマンスカーは、それらの判断の結果、やむを得ず引退が選択されたことになります。
最終的に決定をする方々の中でも、当然走らせてあげたいというような葛藤はあるのでしょうから、苦渋の決断なのかもしれません。
余談ですが、SEの生みの親ともいわれる山本利三郎氏には、特急車は10年もすれば陳腐化するとの考えがあり、耐用年数は10年程度としていました。
短命となった車両は、結果的にこの思想に最も近い使われ方をしたといえそうです。
そして、VSEという車両は、今後新たに生まれてくるロマンスカーに対しても、沢山の財産を残してくれたことでしょう。
20年未満の活躍期間は、鉄道車両全体として見れば短命であり、理由や事情を別とすれば、残念で寂しいできごととなりそうです。
一方で、小田急ロマンスカーの歴史において、早期引退自体は過去にも事例があり、VSEだけが特殊なケースというわけでもありません。
短命となったロマンスカーたち
比較的近年の事例であるため、覚えている方も多いとは思いますが、VSEと同様に短命に終わったロマンスカーとして、HiSEとRSEがあげられます。どちらの形式も引退の原因はハイデッカーであり、更新時にバリアフリー化が義務付けられたことを受けて、更新をせずに廃車とすることが決まりました。
更新することを諦めたという点において、VSEと似たケースともいえます。
それぞれの形式が活躍した期間は以下のとおりです。
10000形(HiSE):約24年
20000形(RSE):約22年
VSEよりは長いと感じますが、HiSEには引退時期が早かった編成があり、それらと比較した場合にはほぼ同様ということになります。
編成によって明暗が分かれたことが、HiSEの場合には目立っていたといえます。
その時にHiSEを置き換えたのが、今回引退することになったVSEであり、あまりにも皮肉なめぐり合わせとなってしまいました。
そして、置き換えられた2編成の一部は長野電鉄で今も活躍しており、結果的にVSEが引退しても残る結果となりそうです。
更新という引退のタイミング
短命となる場合、ロマンスカーの場合には20年前後で廃車になっていることが、過去のケースからも分かりました。これは鉄道車両が20年前後で大規模な更新工事を行うことが背景にあり、それをするかしないかによって、早期に引退となるかどうかが決まっているともいえます。
通勤型車両とは異なり、ロマンスカーの場合は内装をある程度の水準に保つ必要があるため、一部だけに手を入れて延命するというのが難しい事情もあると思われます。
大規模に手を加える価値があるのかどうか、それを行うことで別の観点からのデメリットがないか、それらが総合的に検討され、更新の有無が決められているのでしょう。
短命となったロマンスカーは、それらの判断の結果、やむを得ず引退が選択されたことになります。
最終的に決定をする方々の中でも、当然走らせてあげたいというような葛藤はあるのでしょうから、苦渋の決断なのかもしれません。
余談ですが、SEの生みの親ともいわれる山本利三郎氏には、特急車は10年もすれば陳腐化するとの考えがあり、耐用年数は10年程度としていました。
短命となった車両は、結果的にこの思想に最も近い使われ方をしたといえそうです。
おわりに
ファンとしては残念な結果となってしまいましたが、それだけVSEが意欲的な車両であったということでもあります。そして、VSEという車両は、今後新たに生まれてくるロマンスカーに対しても、沢山の財産を残してくれたことでしょう。
コメント
コメント一覧 (13)
リニューアル工事は5000万から1億くらいかかる場合もあるそうです。
事実上新車購入に匹敵するコストをかける反面、その後何年使えるかを考えると
延命して長く使うよりも、新車と入れ替えたほうがいろいろお得なんでしょうか?
また、技術の進歩により延命的な工事よりも一度ばらして溶かして作り直して新造する方が効率的という判断なのでしょうか?
ワタシダ
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アルミ車体は腐食に強いため長期使用が容易ではありますが、改造や補修が難しいため、逆に短命化させてしまうリスクもあります…。アルミやステンレス車体が事故で損傷した際、修復の難易度が高すぎて廃車解体された事例もあり、「鋼製車なら修復されていたのかな…」的事例もあります。
ワタシダ
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ワタシダ
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今後は、連接車輌は、作られなくなるだろう。。
ワタシダ
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ダブルデッカー復活して欲しいな〰️
それと、瑞風みたいに外に出られる展望車があれば、カッコいいなとも。料金高めで良いから!
早く観光が盛んな世の中になると良いな
小田急さんがんばれー!
ワタシダ
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VSEが登場したのは2005(平成17)年当時は連接車のHiseやLSEが現役だったでした。ところが2018(平成30)年にLSEが引退したことにより連接車がたった2編成となった今、VSEを取り巻く環境が急激に悪化したかの出来事が新型コロナウイルスによる箱根観光客の激減です。これさえなかったら、と思うのですが、その一方でたった2編成をこの先維持するのが難しくなった、という点はやはり内面では苦しかったと禁じざるを得ません。そういえは8000形の直流電動機搭載車も2編成のまま残っていましたが、ごちらもあっという間に姿を消しました。
ロマンスカーを取り巻く環境が今後どうなるかわからないのですが、今は「観光」よりも「着席しやすい列車」としての役目が大きいため、僕は今後登場する車両は後者をいかに重視していくのではないかと考えています。
ワタシダ
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VSEではその連接台車に車体傾斜制御が付加されてその機構が複雑なことやその他部品の更新の問題があり、更新を見送ったようです。
折からの社会情勢で観光需要が激減したことが重なって追い討ちを掛けられた格好でしたね。
一日も早くコロナ禍か終息し、後継の次世代ロマンスカー(GSEの増備でも良いですが)の登場を期待したいものです。
ワタシダ
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ワタシダ
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ワタシダ
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ワタシダ
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