今年もこの記事を書く日がやってきました。
新型コロナウイルスの感染拡大による混乱は今年も続き、昨年を超える苦しさもあった1年だったのではないでしょうか。

小田急においては、昨年を超えるといってもよいぐらい、大きな変化があった1年となりました。
大晦日の恒例となっている小田急の1年を振り返る記事で、車両面を中心とした動きをまとめ、今年のOdapediaを締めくくりたいと思います。

増加する5000形と廃車が進められる1000形の未更新車

2021年が始まった当初と比較して、5000形の本数は随分と増えた印象を受けます。
それは当然のことで、年が始まったタイミングでは4編成しか走っていなかった5000形は、現在9編成も走っているからです。

20211028_01

現時点で90両まで増えた5000形ですが、車両メーカーでは5000形とみられる車両がさらに目撃されており、来年度以降も増備が続くと考えられます。
5000形の増備は10両で行われているため、4両と6両を併結した10両編成は減少が続き、異形式の併結はかなり少なくなってきました。

新しい車両が登場するということは、姿を消す車両があることも意味しています。
春には8000形の8251Fが廃車となり、小田急から界磁チョッパ制御の車両が消滅し、VVVFインバーター制御の車両に統一されました。



小田急がVVVFインバーター制御の車両に統一された後は、1000形の未更新車が次々に廃車となりました。
4両の廃車が一気に進められたことで、都心部に未更新車が営業運転で入る機会はほとんどなくなり、少し前まで当たり前だった光景は過去のものとなっています。

20210612_02

オリジナルカラーの4両は1051Fが廃車となったことで消滅し、6両と組んで10両を組む姿は見ることができなくなっています。
4両については、レーティッシュカラーの編成についても廃車が始まり、2編成が残るのみとなりました。



2021年に数を減らした1000形としては、ワイドドア車という存在もあります。
最盛期には6編成が在籍していましたが、年末の時点で1編成が残るのみとなりました。



廃車となる仲間の裏で、リニューアルが行われる編成も引き続きありました。
10両固定編成で唯一の未更新車となっていた1092Fは、現在リニューアルが進められており、営業運転に復帰する日も近そうです。

20210605_01

春には1097Fという面白い編成も登場しており、10両で活躍する編成が増えたことになります。



車両の動きだけでこれだけの文章量となったことからも分かるとおり、大きな変化があった1年といえるでしょう。

運用面での車両の変化

車両の置き換えが進められる中で、運用面でも大きな変化がありました。
来年のダイヤ変更後はさらに変化があるとみられることから、まさに過渡期の1年だったといえそうです。

大きな変化となったのは、1000形の未更新車の廃車が進められたことで、箱根登山線に更新車が入線するようになったことです。
今まではレーティッシュカラーの編成ばかりが走る区間でしたが、久々に青い帯の車両ばかりが走る状態となりつつあります。

20210926_01

短期間ながら更新車と1051Fの共演もあり、まさに過渡期ならではの光景が展開されました。
レーティッシュカラー化される更新車があるのかも含め、今後の展開が気になるところです。

登戸にホームドアが設置されたことで、数を減らす1000形のワイドドア車にも運用面での変化がありました。
喜多見検車区への入出庫が絡む関係で、登戸に停車する列車に充当することができなくなったため、多摩線を走行する機会がほとんどなくなってしまいました。
ワイドドア車は小田原線の末端区間や江ノ島線を中心とした運用に変わり、多摩線の走行風景は一気に珍しいものとなっています。

20210626_02

1000形の未更新車が多く廃車になったことで、クヤ31形の牽引車にも変化がありました。
最後は1051Fが牽引車としての役目を務めていましたが、先輩の8000形にその役目を譲っています。



1000形と組んだクヤ31形の走行は9月が最後となり、11月からは8000形が相棒を務めるようにりました。

その他のトピックス

世の中がこのような状況なので、明るい話題はあまりない1年でしたが、いくつかイベント等もありました。
年明け早々には、告知なしで東京2020オリンピックの装飾車両が走行を開始し、少しだけ沿線に話題を提供しています。

20210123_02

そして、世の中がこのような状況であるからなのか、小田急トラベルのツアーが多く行われるようになりました。
他の鉄道会社でも似たような企画が相次いでおり、今後のイベントはこのような形態が主流となりそうです。



その他には、12月になって来年の春に減便を伴う大規模なダイヤ変更が行われることや、VSEが定期運行を終了することが発表され、小田急ファンを騒然とさせました。
来年も大きな変化が続くことが、暗に示されたといえそうです。

編集後記

皆さまに支えられ、今年も毎日の記事更新を継続することができました。
2018年1月22日にスタートしたOdapediaは、今日で1,439日連続の毎日更新を達成し、来年は5年目に突入することができそうです。

今年の初め頃と比較して、アクセス数は倍ぐらいまで増えており、沢山の方にご覧いただいていることを嬉しく思うと同時に、少しプレッシャーも感じています。
より面白い記事を書けるよう、これからも取り組んでいきたいと思います。
日頃よりご覧いただいている皆さまには、この場をお借りして深く御礼申し上げます。

さて、今年のOdapediaでは、新しい取り組みもいくつか行いました。



日頃よりお世話になっている皆さまと、6月にコラボ記事を書くという企画を行っています。
それぞれの書き方に個性があり、テーマを決めて書くという奥深さを知ることにもなりました。



WEBの世界を飛び出し、書籍で記事を執筆する機会もいただきました。
イカロス出版から発売された「小田急電鉄 40年の軌跡」において、6ページの記事を担当しています。
書籍自体も好評のようで、その一部に携わることができたのはとても光栄なこととなりました。



最後となりますが、今年からライブドアブログの「ローカルブロガープログラム」にも加わることができました。
車両中心であった記事の幅を広げつつ、小田急に絞った記事をこれからも書いていきたいと思います。

おわりに

2021年もOdapediaをご覧いただきありがとうございました。
来年もOdapediaをよろしくお願いいたします。