徹底的な修繕や改良が行われ、近年は新車に近い状態にまで整えられるようになった小田急の車両更新。
対外的にはリニューアルという表現が用いられていますが、昔から車体修理として製造から時間が経過した車両に対して行われてきたものです。

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近年になるほど、更新内容は細部にまで及ぶものとなっていますが、いつからこのような方向性となったのでしょうか。

車体の補修が中心だった昔の車両更新

この車両は更新されたんだ、それが視覚的に認識しやすくなったのは平成に入ってからかもしれません。
それ以前にも車両の更新は行われていましたが、今見られるような大規模な変化ではなかったためです。

車体修理と呼ばれている小田急の更新は、既に姿を消している2400形や2600形、ロマンスカーの3000形(SE)や3100形(NSE)でも行われていました。
2400形の車体修理は1979年から始まりますが、車体腰部の外板を交換する程度のものだったようで、1982年までに一部の編成を残して完了しています。
2600形は1985年から車体修理が始まり、こちらも一部の編成が未施工となったものの、妻窓が固定化されるといったように更新内容が増えていきました。

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2600形については、車内についても手が加えられていますが、更新前と変わらない配色とされたため、あまり変わった印象は受けませんでした。
高性能化された際に、4000形も車体や車内に手が加えられていますが、こちらも見た目の大きな変化はありません。

ロマンスカーである3000形や3100形の更新については、通勤型車両よりは更新内容が多く、車内外に細かい変化がありました。
3000形の側窓が固定化によって小さくなったことや、3100形の愛称表示が電動の幕式に変更されたことが目立ちました。
通勤型車両と比べた場合には、ロマンスカーのほうが昔から更新内容が多かったといえます。

年々本格化していった小田急の車両更新

通勤型車両で見た目の変化が大きくなったのは、5000形や9000形からでした。
どちらも4両から更新が進められますが、寒色系の配色のままながら車内の化粧板が模様入りのものとなったことで、施工後の印象はかなり違ったものとなりました

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9000形の6両からは、配色が1000形に準じた暖色系に変更され、それまで以上にリニューアルの色合いが濃くなります。
5000形の6両についても同様で、それまでの冷たいイメージが一新されるようになりました。

同時期には、ロマンスカーの7000形(LSE)についてもリニューアルが行われています。
3000形や3100形と同様に、車内外の各所が変更されていますが、カラーリングが10000形(HiSE)に準じたものに変更されたため、賛否両論はあったもののリニューアルが行われたという事実は認識しやすい状態でした。

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そして、徹底的なリニューアルが行われるようになったといえるのは、やはり8000形からでしょう。
3編成目に施行された8254Fからは、足回りを含めて一新する大規模なものとなり、新車と同様の水準に引き上げられるようになりました。

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1000形や30000形(EXE)についても同様の流れとなっていますが、内容が大規模になったことで工期は長期化するようになりました。
結果として更新に要する年数自体が長期化し、1000形のリニューアルが途中で打ち切られ、一部が廃車されることとなったのは記憶に新しいところです。

おわりに

今後は3000形にリニューアルが行われていくとみられる小田急ですが、その内容はどのようなものとなるのでしょうか。
大規模な更新内容が今後も維持されるのかは、1000形のケースを考慮すると気になる部分です。