現在は小田急の車両だけが営業運転を行っている、箱根登山線の小田原から箱根湯本までの区間。
以前は三線軌条を活用して、箱根登山鉄道の小さな車両も小田原まで走っており、両社の車両が交換する光景も頻繁に見ることができました。
小田急の車両だけが走るようになり、現在は撤去されてしまった三線軌条ですが、僅かな区間にだけは現在も残されており、昔の懐かしい風景を思い出させてくれます。
箱根への輸送で競合する国鉄に対抗するという意図もあった乗り入れでしたが、その実現には多くの困難が伴っていました。
乗り入れにあたっての問題としては、主に以下のようなものがありました。
・軌間の違い
・車両の大きさの違い
・架線電圧の違い
・急勾配の存在
路線の特性があまりにも異なっていたため、規模が大きい小田急の車両が乗り入れることは簡単ではなかったのです。
特に軌間の違いは解決が難しく、小田急が1,067mmの狭軌なのに対して、箱根登山線内は1,435mmの標準軌であり、どちらかを改軌することも現実的ではありませんでした。
そこで、標準軌の内側に狭軌用の線路をもう1本敷設する三線軌条を採用することで、軌間の問題は解決することとなりました。
しかし、三線軌条はポイントが複雑になってしまうことや、ホームと車両のすき間が広くなってしまうといった問題がありました。
そのような問題を抱えつつも行われてきた乗り入れでしたが、箱根登山鉄道の車両では輸送力が不足するようになってきたこともあり、2006年からは小田急の車両のみが箱根湯本までの営業運転を行うようになりました。
この変更によって三線軌条は不要となったため、2006年以降順次撤去が進められます。
三線軌条がなくなり、小田急線の延長区間のようになった箱根登山線内ですが、現在も一部にだけ三線軌条が残されています。
三線軌条が残っているのは、入生田から箱根湯本までの僅か1駅の区間です。
具体的には、入生田の2番線の少し先から、箱根湯本のホーム手前までが三線軌条となっており、入生田も1番線は狭軌のみの線路が敷設されています。
三線軌条が少しだけ残っている理由は、入生田検車区が駅に隣接しているためで、箱根登山鉄道の車両がここまでは走る必要があり、最低限の三線軌条が残されているのです。
頻繁には見られませんが、入出庫で箱根登山鉄道の小さな車両が今もこの区間を走っており、昔のように3本のレールが活用されている光景を見ることができます。
昔はフル活用されていたのかと思うと、時代の流れを感じずにはいられませんね。
以前は三線軌条を活用して、箱根登山鉄道の小さな車両も小田原まで走っており、両社の車両が交換する光景も頻繁に見ることができました。
小田急の車両だけが走るようになり、現在は撤去されてしまった三線軌条ですが、僅かな区間にだけは現在も残されており、昔の懐かしい風景を思い出させてくれます。
三線軌条によって実現した小田急の乗り入れ
小田原までしか走ることができなかった小田急が、箱根登山線に乗り入れて箱根湯本まで走れるようになったのは、70年以上前の1950年8月1日のことでした。箱根への輸送で競合する国鉄に対抗するという意図もあった乗り入れでしたが、その実現には多くの困難が伴っていました。
乗り入れにあたっての問題としては、主に以下のようなものがありました。
・軌間の違い
・車両の大きさの違い
・架線電圧の違い
・急勾配の存在
路線の特性があまりにも異なっていたため、規模が大きい小田急の車両が乗り入れることは簡単ではなかったのです。
特に軌間の違いは解決が難しく、小田急が1,067mmの狭軌なのに対して、箱根登山線内は1,435mmの標準軌であり、どちらかを改軌することも現実的ではありませんでした。
そこで、標準軌の内側に狭軌用の線路をもう1本敷設する三線軌条を採用することで、軌間の問題は解決することとなりました。
しかし、三線軌条はポイントが複雑になってしまうことや、ホームと車両のすき間が広くなってしまうといった問題がありました。
そのような問題を抱えつつも行われてきた乗り入れでしたが、箱根登山鉄道の車両では輸送力が不足するようになってきたこともあり、2006年からは小田急の車両のみが箱根湯本までの営業運転を行うようになりました。
三線軌条はなぜ一部にだけ残っているのか
小田原から箱根湯本までは、箱根登山鉄道の路線でありながら、小田急の車両しか営業運転を行わない状態となりました。この変更によって三線軌条は不要となったため、2006年以降順次撤去が進められます。
三線軌条がなくなり、小田急線の延長区間のようになった箱根登山線内ですが、現在も一部にだけ三線軌条が残されています。
三線軌条が残っているのは、入生田から箱根湯本までの僅か1駅の区間です。
具体的には、入生田の2番線の少し先から、箱根湯本のホーム手前までが三線軌条となっており、入生田も1番線は狭軌のみの線路が敷設されています。
三線軌条が少しだけ残っている理由は、入生田検車区が駅に隣接しているためで、箱根登山鉄道の車両がここまでは走る必要があり、最低限の三線軌条が残されているのです。
頻繁には見られませんが、入出庫で箱根登山鉄道の小さな車両が今もこの区間を走っており、昔のように3本のレールが活用されている光景を見ることができます。
おわりに
ほんの少しだけにはなってしまったものの、今も見ることができる箱根登山線内の三線軌条。昔はフル活用されていたのかと思うと、時代の流れを感じずにはいられませんね。
コメント
コメント一覧 (15)
ワタシダ
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ワタシダ
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保安装置の扱いなど問題がいろいろあるのはわかるけどね。
ワタシダ
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仮に両線の軌間を揃えられたとしても箱根湯本以遠の 80‰勾配 や R30(300ではない)の急曲線 や トンネル断面を始めとする建築限界 や… とうてい 小田急車の乗入れは不可能だったから
3線軌条を湯本まで というあたりに落ち着いたのでしょうね
ただ…
今やたった1駅間のため登山車は複電圧仕様でなければならず
検査での入出場のためだけの装備が車輌の製造 保守のコストアップ要因にもなっているのだろうな…
ワタシダ
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撤去されたのが寂しかった
ワタシダ
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箱根湯本方面に載ったら
102?と書かれた標準軌車両でびっくりしました。
ワタシダ
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(遠い目)
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ワタシダ
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ワタシダ
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片方の削除をお願いします。
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デカい車両は狭軌にもかかわらず、ちんちくりんな車両は標準軌というギャップが面白いところです。
ワタシダ
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