現状の利用動向に合わせて、2022年3月12日に行われるダイヤの変更において、運転本数等が見直される小田急のロマンスカー。
ダイヤが変更された後の時刻表が公開され、その全貌が見えてきました。

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ロマンスカーの運行は、どのように変化するのでしょうか。

平日のロマンスカー

モーニングウェイ号やホームウェイ号の変更に加え、細かい部分での変化が色々とあるようです。
全体的には寂しい変化が中心となっており、観光需要が落ち込んでいる影響を反映したものとなっています。

モーニングウェイ号については増発が行われます。
メトロモーニングウェイ号と合わせた本数は合計で14本となり、現状から3本の増発となります。
江ノ島線にはGSEを使用したモーニングウェイ号が運転されるようで、夕方にも下りのえのしま号が設定されたことから、明るい時間帯に江ノ島線を走行する姿が見られるようになりそうです。

停車駅については全体的に増加傾向となっており、小田原までの間に3駅以上を停車することが基本となっています。
事前に発表されていたとおり、伊勢原や秦野に停車する列車が増加し、快速急行が通過運転を行わない区間の需要を取り込もうとしているようで、日常の利用を重視する方針が見えてきます。

既に消滅寸前だった平日のスーパーはこね号については、今回から運転がなくなります。
上りで二つの列車を連結する運用もなくなっており、全体的にシンプルな運行へと変化するようです。

ホームウェイ号については運転開始時刻が早まったほか、遅い時間になるほど運転される本数が減り、最終列車の時間も繰り上げられています。
上りのふじさん号の運転時刻も早まっており、全体的に繰り上げが目立っているように感じます。

停車駅を増やして日常利用を確実に取り込み、ラッシュ時の運行を強化することで、観光需要が見込めない平日の利用を活性化する姿勢が、変更後の時刻表からは見えてきます。
停車駅が増えるという面で心理的な速達性は下がるものの、他の列車の本数が減ったことで走りやすくなっており、結果的にスピードアップが図られる結果となっています。

土休日のロマンスカー

土休日についても、平日と同様の傾向はあり、基本的には日常利用を促進する変更が目立ちます。
その一方で、平日と違ってある程度の観光需要が見込めることから、その点では平日ほど思いきった変更とはなっていません。

まず目立つ変更として、はこね号とえのしま号を連結した列車が多く運転されるようになります。
藤沢で運行が分断されることから、乗り換えをせずに片瀬江ノ島まで行ける列車として、ロマンスカーを位置付けるということなのかもしれません。

お昼前後に運転されている臨時のふじさん号については、設定自体がなくなります。
興味深いのは新宿を10時20分と10時25分に出発する下り列車で、5分の差でロマンスカーが続行するという状況が発生するようです。

スーパーはこね号については、下りで2本のみの設定となります。
今後また増える可能性はあるものの、いよいよいつなくなってもおかしくないぐらいの本数となってきました。
箱根登山線内を走る列車が終了する時間帯が繰り上がり、上りの最終列車も早まります。

土休日については、観光需要も想定はしつつ、やはり日常利用を取り込もうとしているのが分かります。
ホームウェイ号に充当するGSEは、ほとんどが江ノ島線へ向かう列車とされており、箱根への観光輸送は時間帯を絞っていることも見えてきます。

おわりに

変更後の時刻表を眺めていると、変更点や気になる部分があまりにも多く、全てをまとめることは不可能でした。
個人的に気になった部分を中心にピックアップしているため、見逃しや偏りがあるかと思いますが、ご容赦下さい。