藤沢駅を境に運行が分断され、末端区間は折り返し運転が基本となった小田急の江ノ島線。
スイッチバックが日常的に行われていた江ノ島線でしたが、その歴史が大きく変わることとなりました。

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今回のダイヤ変更で、江ノ島線を通して運転する列車は激減してしまいましたが、僅かながら藤沢を直通運転する列車が残されています。
江ノ島線内の直通列車は、現在どれぐらい残っているのでしょうか。

平日に見られる直通列車

今までは多くの各駅停車が藤沢でスイッチバックを行い、江ノ島線内を通して運転していました。
ダイヤの変更によって、ほとんどの各駅停車は藤沢を終点とした折り返し運転となり、直通列車は激減しています。

まずは、平日ダイヤにおける直通列車が、どれぐらい残っているのかを確認してみましょう。

【上り】
4時54分:各駅停車 相模大野行き
5時9分:急行 新宿行き
5時15分:各駅停車 相模大野行き
5時43分:各駅停車 相模大野行き
17時46分:特急 新宿行き
18時41分:特急 新宿行き
19時41分:特急 新宿行き
0時18分:各駅停車 相模大野行き
※片瀬江ノ島の発車時刻

【下り】
4時55分:各駅停車 片瀬江ノ島行き
5時22分:各駅停車 片瀬江ノ島行き
16時52分:特急 片瀬江ノ島行き
17時55分:特急 片瀬江ノ島行き
18時56分:特急 片瀬江ノ島行き
0時17分:各駅停車 片瀬江ノ島行き
※相模大野の発車時刻

このように、激減と表現してよい状態であることがよく分かります。
各駅停車については、早朝に数本、深夜に1本しかない状況となっており、車両の交換を行う必要があるために設定されています。

それ以外は特急が少々という状況ですが、早朝の上りにだけ急行が設定されているのが面白い点です。
平日の片瀬江ノ島は、優等列車がほとんど発着しない駅となってしまい、さすがに寂しく感じてしまいます。

土休日に見られる直通列車

近年は快速急行が片瀬江ノ島まで走っていた土休日ですが、今回のダイヤ変更ではそれも見られなくなりました。
基本的なパターンは平日と変わらないものの、土休日はロマンスカーの運転が日中にもあり、全体の本数としては平日よりも多くなります。

【上り】
4時54分:各駅停車 相模大野行き
5時11分:急行 新宿行き
5時15分:各駅停車 相模大野行き
5時43分:各駅停車 相模大野行き
9時33分:特急 新宿行き
10時34分:特急 新宿行き
12時43分:特急 新宿行き
14時21分:特急 新宿行き
16時17分:特急 新宿行き
17時16分:特急 新宿行き
18時16分:特急 北千住行き
19時17分:特急 新宿行き
20時3分:特急 新宿行き
0時18分:各駅停車 相模大野行き
※片瀬江ノ島の発車時刻

【下り】
4時55分:各駅停車 片瀬江ノ島行き
5時22分:各駅停車 片瀬江ノ島行き
7時52分:特急 片瀬江ノ島行き
8時54分:特急 片瀬江ノ島行き
9時47分:特急 片瀬江ノ島行き
10時54分:特急 片瀬江ノ島行き
11時46分:特急 片瀬江ノ島行き
12時54分:特急 片瀬江ノ島行き
14時54分:特急 片瀬江ノ島行き
15時54分:特急 片瀬江ノ島行き
17時54分:特急 片瀬江ノ島行き
18時53分:特急 片瀬江ノ島行き
19時53分:特急 片瀬江ノ島行き
20時51分:特急 片瀬江ノ島行き
0時17分:各駅停車 片瀬江ノ島行き
※相模大野の発車時刻

特急が多いことで、平日よりはだいぶ本数が多いと感じますが、それでも簡単に数えられる程度の本数しかありません。
言い方を変えると、直通列車は特急のほうが多い状態になっており、それだけ各駅停車による直通運転が少なくなったということになります。

可能性の一つとして考えていた4両化はありませんでしたが、直通列車がここまで減少するのは予想以上で、時刻表を見て驚きました。
花火大会の開催等で、快速急行が延長運転されるようなことは今後もあるかもしれませんが、江ノ島線の歴史は大きく変わったといえそうですね。

おわりに

見慣れた光景だったスイッチバックは、ダイヤの変更によってほとんど見ることができなくなってしまいました。
箱根登山線に直通する列車が激減した時のように、見慣れた光景がなくなってしまうのは寂しいものですね。