小田急の全線で運転され、優等列車の間を逃げるように走っている各駅停車。
以前は新宿から小田原、片瀬江ノ島までを走るような列車が設定されていましたが、各駅停車の長編成化が進んだことで現在は見られなくなりました。

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その一方で、複々線化が完了した現代において、新宿から小田原までを乗り通した場合には、どれぐらいの時間がかかるのでしょうか。
正確な時間は分からないものの、現在設定されている各駅停車の所要時間を元に、考えてみたいと思います。

名物だったロングランの各駅停車

現在は見られなくなってしまいましたが、以前は新宿から小田原までのように、終点から終点までを結ぶ各駅停車が設定されていました。
比較的多く見られたのが新宿から小田原までを結ぶ列車で、片瀬江ノ島行きもあったほか、箱根登山線の箱根湯本まで走るようなケースもありました。



本数としては多くないものの、小田急の名物列車のようなところもあり、朝や夕方以降の時間を中心に設定されていました。
しかし、停車する駅の関係で、ホームの長さに合わせた6両での運転が必要となることから、都心部に6両が入れなくなったことによって、これらの列車は見ることができなくなりました。
全線を通して運転すること自体が、各駅停車についてはできなくなっているのです。

新宿から小田原までを各駅停車で乗り通した場合の所要時間

複々線化が完了した現代において、仮に新宿から小田原までを走る各駅停車が設定された場合は、どれぐらいの時間がかかるのでしょうか。
本厚木から先を、小田原まで各駅停車として走る列車さえ少ない現代ですが、急行が実質的に各駅停車として走っていますから、その列車の所要時間を当てはめつつ考えてみましょう。

まず最初に、新宿から小田原までを優等列車で乗り通した場合ですが、スーパーはこね号の最速列車が59分で走破しています。
スーパーはこね号は特殊なケースですが、ロマンスカーで乗り通した場合は70分から80分程度を要しており、列車によって幅があります。
快速急行の場合には、だいたい90分程度となるようで、ロマンスカーとの差はそこまでありません。

各駅停車の場合には、途中駅で乗り換えをしなければ乗り通すことができませんが、その分の待ち時間が発生してしまうため、これはカットして考えてみます。
複数のパターンを組み合わせて検証してみたところ、だいたい130分前後に落ち着くようで、このぐらいが各駅停車だった場合の平均的な所要時間となりそうです。
思っていたよりは速いような、そうでもないような、そんな時間となりました。

おわりに

この先復活することはなさそうな、新宿から小田原までを走破する各駅停車。
複々線化が完了したことに加え、車両の加減速性能も向上していることから、昔より所要時間は短くなっていそうですね。