リニューアルと廃車が同時に進められたことで、残る未更新車が僅かとなった小田急1000形。
ワイドドア車も含めると、最盛期は196両が在籍していた1000形は、一つの区切りを迎えつつあるのかもしれません。

2022年3月12日に行われたダイヤの変更後も、1000形の未更新車は元気に活躍を続けていますが、ここで一度最新の動向を整理してみたいと思います。

僅かに残る1000形の未更新車

ワイドドア車を除く全車両がリニューアルされる予定だった1000形は、1081Fを皮切りに一部の車両の廃車がスタートしました。
元々リニューアル対象から外されていたワイドドア車に加え、編成数が多い4両の廃車が進められた結果、現時点では以下の編成が車籍を残している状態です。

・1058F(レーティッシュカラー)
・1061F(レーティッシュカラー)
・1251F
・1253F
・1254F
・1754F(ワイドドア車)

既に6編成というところまで減少していますが、それでもまだ32両が残っています。
しかし、ワイドドア車の1754Fについては、2022年3月12日のダイヤ変更以降ほとんど走る機会がなく、休車になったという情報もあることから、今後の去就が心配される状況です。

残る編成の最新動向

1754Fを除く各編成については、現在も活躍する姿を見ることができます。
しかし、ダイヤの変更後は全体の運用数が削減されていることから、これらの編成が運用に入らない日もあります。

まず、4両については更新車も含めた全体の本数が少ないこともあり、ダイヤ変更後も比較的走行機会が多い状態です。
箱根登山線内まで足を運べば、基本的には見ることも乗ることも可能な状況といえるでしょう。
ダイヤの変更後は、明るい時間帯に新松田行きが見られるようになったほか、海老名検車区への回送も行われるため、以前よりは目にする機会が増えているかもしれません。

6両の編成については、小田原線の町田から小田原までと、江ノ島線や多摩線を中心に見ることができます。
既に都心部を走行する機会はなくなっており、基本的には見ることができなくなりました。

小田原線においては、ダイヤの変更後に6両で走る急行が多く設定されたため、1000形の未更新車も充当されるようになりました。
近年は6両の急行がほとんどなかったことから、6両の未更新車にとっては活躍の幅が広がったともいえそうです。

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江ノ島線は、ダイヤの変更によって藤沢を境に運行が分断されたため、藤沢行きの列車が日常的に見られるようになりました。
こちらも近年は多くなかった行先であり、少し新鮮さを感じる部分でもあります。
多摩線については従来どおりといえますが、日中は6両が走る機会自体が少なくなったため、以前よりは見る機会が減少することとなりました。

いずれの編成も運転区間が限られ、充当される列車も地味なものが多くなっていますが、まだまだ元気な姿を見ることができる状況ではあります。

おわりに

以前よりは数が減ったものの、まだ元気に活躍する姿が見られる未更新車。
ダイヤの変更によって活躍の幅が広がった面もあるため、そんな姿を見て楽しむのも面白いかもしれませんね。