小田原線の新百合ヶ丘から分岐し、唐木田までを結んでいる小田急の多摩線。
丘陵地帯を走るため、多摩線内には勾配が多くあることが特徴です。

20201031_01

そんな多摩線ですが、各駅の標高はどれぐらいなのでしょうか。
国土地理院で公開されている情報を元に調べてみました。

丘陵地帯を走る多摩線

小田原線に挟まれた新百合ヶ丘を出発した電車は、早速上り勾配に入り小田原線を超えると、しばらく高架線を走行することとなります。
高架線はそのまま丘陵へと繋がり、次の駅である五月台にかけては上り勾配を進みます。

五月台を出ると、電車は再び上り勾配を力強く進み、優等列車も停車する栗平へと到着しますが、ここまでひたすら上り続けている状態です。
栗平を出ると少しの間は平坦になっていますが、すぐに電車は上り勾配へと入り、黒川にかけてもひたすら上り続けることとなります。

黒川を出るとしばらくは平坦ですが、今度はトンネルが出現する区間となっているため、それによって平坦にできているともいえそうです。
小田急で最も新しい駅であるはるひ野にかけても、しばらくは平坦な区間が続きますが、はるひ野のホームは若干の上り勾配の中にあります。

はるひ野から次のトンネルまでは上り勾配が続きますが、ここで再び平坦な区間へと入り、トンネルの先から小田急永山にかけては下り勾配で、山の頂点に達したような感覚になります。
小田急永山を出ると再び下り勾配へと入り、そのまま下山かと思っているのもつかの間、いつしか電車は再び上り勾配に入って小田急多摩センターへと到着します。

かつての終点であった小田急多摩センターを出発すると、しばらくは平坦な区間が続いているのですが、途中からはかなりの上り勾配へと入りつつ、多摩線の終点である唐木田に着きます。
唐木田は周囲より掘り下げて建設されているため、そうでなければもっと高い場所だったことになるのでしょう。

多摩線内にある各駅の標高

電車が多摩線内をどのように走るのかを見たところで、今度は各駅の標高を確認してみたいと思います。
調査は国土地理院で公開されている情報を参照し、駅の中心付近の標高を調べてみました。

駅ごとの標高については、調査の結果以下のとおりとなりました。

新百合ヶ丘:59.3m
五月台:67.6m
栗平:76.6m
黒川:94.2m
はるひ野:97.0m
小田急永山:80.5m
小田急多摩センター:86.5m
唐木田:111.4m

結果はこのようになっており、小田急永山や小田急多摩センターで一旦下がりつつも、唐木田で最も高い標高となるのが面白い点です。
唐木田は掘り下げてこの標高ですから、実際にはもっと高いエリアだったともいえます。

素人が調査した結果であり、位置によっての誤差も生じるため、数値は参考程度のものではありますが、走行風景と照らし合わせてみると面白いかもしれません。
高架駅の場合は標高との差異が生じると思いますので、その点についてもご容赦下さい。

おわりに

終点の唐木田に向かって、ほぼ上り勾配が続く小田急の多摩線。
丘陵地帯を走る路線であることが、各駅の標高からも分かりますね。