2022年3月12日に行われたダイヤの変更後、運用数自体の削減が行われたとみられる小田急。
使用する車両を少なくし、利用動向の変化による苦しい状況を乗り越えようとしていることがうかがえます。

20191123_01

ダイヤ変更の前後において、小田急の運用数はどれぐらい減っているのでしょうか。
現在までに分かっていることをまとめてみたいと思います。

ダイヤ変更の前後における運用数の変化

利用動向の変化に対応するため、小田急では2022年3月12日にダイヤの変更が行われました。
ダイヤ改正という表現をしていないことからも分かるとおり、前向きなトピックスは少なく、主たる変更点は減便を軸とした輸送力の調整となっています。
減便によって運用数自体も減らされているようで、運行コストを抑える努力が感じられます。

ダイヤ変更の前後における、運用数の違いは以下のとおりとなっています。
平日と土休日とで異なる場合は、多いほうの運用数でカウントしました。

【ダイヤ変更前】
4両:4
6両:26
8両:17
10両:57
ロマンスカー:22

【ダイヤ変更後】
4両:4
6両:24
8両:17
10両:53
ロマンスカー:22

両数によっても違いがあり、変化があるものとないものがあります。
終日予備車となる運用もあるため、運用数の違いだけで全てを説明することはできませんが、やはり全体としては運用数が減っていることが分かります。
現時点での情報をまとめたものですので、全ての情報が正確に反映できていない可能性があり、その点についてはご容赦下さい。

運用数の変化と保有車両数の関係

ダイヤの変更後に運用数が減少したのは、6両で2運用、10両で4運用となっています。
6両は運用数が増えるのではないかとも思われていましたが、意外にも減少している状況です。
多摩線を10両化するといった対応を行うことで、上手く組まれてるということなのかもしれません。

興味深いこととしては、ロマンスカーの運用数が意外にも維持されているということです。
これは30000形を全編成使用する前提となっているためのようで、リニューアルに伴って離脱する編成を考慮しないことにより、4両と6両を合わせた2運用が増えているとみられます。
実質的には10両で1編成だと考えた場合、50000形が営業運転から離脱したことにより、1運用分が減らされているといえそうです。

さて、運用数が減少したことによって、どれぐらい車両は余るのでしょうか。
ロマンスカーについては前述のとおりで、30000形の活躍によって最低限に抑えられているといえますが、通勤型車両においては違うようです。
6両で2運用、10両で4運用ということは、単純に計算すると52両の車両が余ってしまいます。

小田急は保有車両数を60両削減することが可能としていますから、運用数の変化からもそれに近い数字が見えてきました。
この60両に50000形の分が含まれているのかは分かりませんが、通勤型車両についてもそれなりに余裕がある状態となっていることだけは確かなようです。

おわりに

運用数が減らされ、保有している車両にも余裕がある状態となっている小田急。
今後どのような動きに繋がるのか、注意深く観察していきたいと思います。