バーミリオンオレンジを基調としたカラーリングが目立ち、今日のロマンスカーの基礎となった3000形(SE)と3100形(NSE)。
現役時には更新工事が行われ、どちらも長く使われた車両となっています。
両形式の更新工事には面白い事実がありますが、現役時代が遠い過去となってきたことで、少しずつ忘れられつつあるのかもしれません。
SEは御殿場線に乗り入れるための編成短縮時ではなく、5両になってから一部の編成に更新工事が行われました。
車体修理と呼ばれる更新工事を行ったことで、どちらの車両も延命が図られており、長年に渡っての活躍が見られることとなりました。
SEの車体修理では、側窓の固定化や一部の部品の交換が行われており、外見に変化が生じています。
内装についても手が入れられており、化粧板や座席の表地が交換されました。
近年の車両ほど大規模な内容ではありませんが、国鉄の事情であさぎり号に使用する車両の置き換えを進めることが難しい状況の中、使用を続けるためのやむを得ない対応でもありました。
NSEの車体修理においては、前面に備えられている愛称表示の変更が目立ち、電動の幕式化によって形状が変化したことで、見た目の印象が変わりました。
内装についても各所に手が加えられており、売店の面積拡大や仕切り扉の増設、天井見付の変更が行われています。
それは車体修理の実施時期で、SEが1984年度、NSEが1984年度から1988年度にかけて行われているのです。
つまり、両形式の施工時期は同じであり、かつ1984年度は同時に施工されていました。
これを可能としたのが、7000形(LSE)が4編成揃い、特急型車両に本数の面ではそれまでよりも余裕が生まれたことと、NSEを車両メーカーに回送して更新工事を行ったことです。
SEについては、川崎重工業が大野工場に出張して工事を実施しており、物理的に場所を分けたことで、同時期の実施が可能となっています。
SEとNSEは製造時期があまり離れてはいませんが、それでも同時期の実施はかなり珍しいケースといえ、国鉄の事情でSEを延命せざるを得なくなったことが、このような事態を招いたのでしょうか。
形式によって活躍をする年数が大きく異なるロマンスカーですが、更新工事によって長生きができた車両は、幸運なのかもしれませんね。
現役時には更新工事が行われ、どちらも長く使われた車両となっています。
両形式の更新工事には面白い事実がありますが、現役時代が遠い過去となってきたことで、少しずつ忘れられつつあるのかもしれません。
SEとNSEの更新工事
初期のロマンスカーを代表する2形式といってもよいSEとNSEですが、現役時には更新工事が行われており、時期によって外見に変化が生じています。SEは御殿場線に乗り入れるための編成短縮時ではなく、5両になってから一部の編成に更新工事が行われました。
車体修理と呼ばれる更新工事を行ったことで、どちらの車両も延命が図られており、長年に渡っての活躍が見られることとなりました。
SEの車体修理では、側窓の固定化や一部の部品の交換が行われており、外見に変化が生じています。
内装についても手が入れられており、化粧板や座席の表地が交換されました。
近年の車両ほど大規模な内容ではありませんが、国鉄の事情であさぎり号に使用する車両の置き換えを進めることが難しい状況の中、使用を続けるためのやむを得ない対応でもありました。
NSEの車体修理においては、前面に備えられている愛称表示の変更が目立ち、電動の幕式化によって形状が変化したことで、見た目の印象が変わりました。
内装についても各所に手が加えられており、売店の面積拡大や仕切り扉の増設、天井見付の変更が行われています。
更新工事における意外な事実
ロマンスカーの発展に大きく寄与した2形式ですが、更新工事においては意外な事実が隠されています。それは車体修理の実施時期で、SEが1984年度、NSEが1984年度から1988年度にかけて行われているのです。
つまり、両形式の施工時期は同じであり、かつ1984年度は同時に施工されていました。
これを可能としたのが、7000形(LSE)が4編成揃い、特急型車両に本数の面ではそれまでよりも余裕が生まれたことと、NSEを車両メーカーに回送して更新工事を行ったことです。
SEについては、川崎重工業が大野工場に出張して工事を実施しており、物理的に場所を分けたことで、同時期の実施が可能となっています。
SEとNSEは製造時期があまり離れてはいませんが、それでも同時期の実施はかなり珍しいケースといえ、国鉄の事情でSEを延命せざるを得なくなったことが、このような事態を招いたのでしょうか。
おわりに
現役時代が遠い過去になり、ロマンスカーは後輩の車両たちも次々に引退をしていきました。形式によって活躍をする年数が大きく異なるロマンスカーですが、更新工事によって長生きができた車両は、幸運なのかもしれませんね。
コメント
コメント一覧 (9)
直近ですと、GSEが踏切事故に遭遇した際に以降のロマンスカーの運行に大きな支障が出てましたが、
昨今の情勢の不安定さから闇雲にロマンスカーの増備は難しいでしょうが先日の件を見て、列車の運用のシビアさをニュース等を通じて痛感しました。
ワタシダ
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ヤグラに乗ったパンタと運転室と喫茶室部分の排気管だけが突き出てツルンとしていた低い屋根上に
冷房能力が不足気味ということで通勤型と同型の分散クーラーが各車1台載せられ
前後に延びる風洞部分も設けられ
だいぶスタイルを崩したな… と思ったものだよなぁ……
ワタシダ
がしました
私は、1987年から1988年にかけて、仕事の取引先へ行くためにロマンスカーを利用する機会が頻繁にあり、その際、SEでは、座席が赤1色の編成に当たることが多かったように思います。
ワタシダ
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当時まだ私はまだ幼少期でしたので、写真に取るとかそういうことは無かったのですが、複数パターンあることに気づいて、みるたびに楽しみにしていたのを覚えています。
今となっては連結器部分のパターンなんて調査のしようがないと思いますが、結果的にどのようなパターンがあったのか、気になるところではありますね。
ワタシダ
がしました
近年では同一タイプの車両を同時進行でリニューアルするケースは減りましたが、小田急では現在もなおロマンスカーと通勤型のリニューアルを同時進行で進めるケースが見られますね(今回のテーマである初代SEやNSEの更新は2600形の更新と同時進行などがそれです)。
ワタシダ
がしました
五角形の表示板の頃、駅員さんがホームから飛び降りて名称変えて、ホームに飛び上がる光景を見ていて「おもしろいなぁ」と見入っていいた記憶があります。 僕が気付かぬ間にその光景も見れなくなっていたんですねぇ。
僕は顔に愛称が付いているほうが好みなので50000や70000にもどうにか付けてほしかったと思っています。次期車(80000形?)でなんとか復活していただけないものでしょかねぇ?
ワタシダ
がしました