東京メトロ千代田線への直通運転用車両として、2007年に登場した小田急4000形。
JR東日本のE233系をベースとした車両で、それまでの小田急の車両とは異なる部分が多いことが特徴となっています。

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4000形の導入においては、帯の色がインペリアルブルーへと変更されていますが、これにはちょっとした匠の技が隠されていました。

4000形から採用されたインペリアルブルーの帯

小田急の通勤型車両は、5000形を除いて太い1色の帯を纏っています。
これは1969年に2600形が塗装変更されたのを皮切りに採用されたもので、形式として新造時から採用したのは、先代の5000形が最初となります。

それ以来、小田急の車両といえば、ケイプアイボリーの車体にロイヤルブルーの帯を巻くというのが定番となり、3000形まで脈々と受け継がれてきました。
時期によって帯の色は若干異なりますが、ロイヤルブルーという呼び方は変わりませんでした。
昔は塗装で帯を表現していましたが、1000形からはステッカーを貼るようになり、従来の車両も順次変更されました。

一部の例外を除き、太さも基本的には統一され、連結した際にも違和感がありませんでしたが、3000形では前面の帯を細くするといった変化が生じ、4000形ではついに帯色の変更が行われています。
従来車についても帯色の変更が行われているほか、5000形では2色の帯を纏うようになっており、伝統からの脱却が始まりつつあるといえるでしょう。

4000形の前面に隠された匠の技

帯色が変更された4000形ですが、3000形と違って前面は帯色の面積が増え、帯というよりは塗り分けのイメージが強くなりました。
これも伝統からの脱却と表現できるかもしれませんが、側面の帯とは異なり、文字どおり塗り分けられていることがつい先日分かったのです。

きっかけは、小田急の車両整備を行っている小田急エンジニアリングさんが、公式Twitterのヘッダー画像に、4000形の前面を塗装する作業風景の写真を用いたことでした。
私は前面もステッカーを貼っていると思っていたため、この光景には衝撃を受けました。
同じように驚かれた方は多かったようで、そのことをツイートする方が沢山いらっしゃいました。

ただの塗装と思われるかもしれませんが、側面の帯と違和感がないように仕上げられており、そこには匠の技が光っています。
8000形の手すり等も塗っているのだと思いますが、これも違和感はありませんから、その技術には驚かされるばかりです。

おわりに

ヘッダー画像の変更をきっかけに、4000形の前面が塗装されていることが明らかとなり、小田急ファンを驚かせることとなりました。
機会があれば、4000形の前面をじっくり観察してみてはいかがでしょうか。