東京の副都心として栄え、小田急小田原線の起点ともなっている新宿。
1960年代に小田急百貨店や京王百貨店が次々に開店し、現在も見られるような風景が形成されてきました。

各社から発表されているとおり、新宿駅の西口は再開発により今後大きく変化するため、今の風景が見られる期間はあと僅かとなりそうです。

小田急百貨店がある風景

新宿駅の西口といえば、小田急と京王の百貨店が並ぶ風景を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。
今から50年以上も前の1960年代、高度経済成長期にあたるこの時代に、小田急百貨店や京王百貨店が開店しました。



小田急百貨店は、建築家の坂倉準三氏が手がけたもので、氏の代表作の一つとなっています。
百貨店が入る建物だけではなく、地下の広場が完成したのもこの時期で、これも坂倉準三氏が設計に携わり、現在の基本となる風景はこの時期にほぼできあがっていたといえます。

その後、駅から少し離れた場所に超高層ビルが次々に建設され、東京都庁舎のようなシンボリックな建物も出現し、西口の風景自体は少しずつ変わってきました。

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周辺の風景が変化する中、駅の上は大きな変化がなく、長年に渡ってあまりにも見慣れたものとなっていました。
しかし、再開発により今後この風景は一変し、2030年になる頃には全く異なる新宿駅西口が誕生していく見込みとなっています。

今の風景が見られる期間はあと僅か

再開発に関する詳しい内容は、他にも沢山詳しく書かれた記事があるのでそちらを見ていただくとして、Odapediaでは風景がどのように変化するであろうかを整理したいと思います。

まず、小田急に関係する大きなトピックスとして、小田急百貨店の本館が2022年10月2日をもって営業終了となります。
新宿店はハルクで営業を継続するため閉店とはなりませんが、いよいよ大きな変化が始まるといえるでしょう。

営業の終了後、10月以降で建物の解体が始まります。
細かい時期は不明なものの、のんびりしている時間はなさそうですから、比較的すぐに動きがあるものと思われます。
建物の解体には数年程度かかると思いますが、工事が始まれば今の風景は早々に過去のものとなるでしょう。

新たに建設されるビルの竣功は2029年度の予定で、今から約7年程度で完成する見込みです。
既存の建物を解体、その後超高層ビルを跡地に建設することを考えると、意外にあっという間のようにも思います。

2022年の後半には解体が始まり風景が一変、2025年から2026年頃には解体が完了、その後ビルが上へ上へと伸びていくことになりそうです。
いずれにしても、今の風景が見られるのはあと僅かですから、記録は今のうちにというところでしょう。

おわりに

小田急百貨店の隣にある京王百貨店についても、今後建て替えが行われる計画となっていますが、こちらは2040年代の完成を目指すものの、着工時期は現状未定となっています。
しばらくは変化が続くこととなる新宿の風景を、時々記録してみるのも面白いかもしれませんね。