リニューアルと廃車が同時に進められ、ここ数年で大きく数を減らした小田急1000形の未更新車。
既に残っている本数は僅かで、見かける機会も少なくなってきました。

4両と6両の一部が残っている1000形の未更新車ですが、現在はどのように使われているのでしょうか。

22両が残る1000形の未更新車

4両から10両まで、編成のバリエーションが豊富なことが特徴だった1000形ですが、リニューアル時に組み替えが行われた結果、8両については既に消滅しており、6両についても3編成を残すのみとなっています。

36両が在籍していたワイドドア車については、リニューアルの対象から全編成が外れており、現在までに36両全車が廃車となりました。
リニューアルが行われた編成は、4両が7編成、10両が7編成、合計98両となっており、1000形の丁度半数が更新された状況です。

未更新のまま残っている編成は、4両が1編成、6両が3編成、合計は22両で、既に相当少ない状況となっています。
これらの編成がリニューアルをせずに廃車となるのか、それとも予想外の展開が待っているのかは不明ですが、3000形のリニューアルに着手している現状を鑑みると、遠くない未来に引退となることが予想されます。

未更新車の使われ方

残りが4編成となった未更新車ですが、現在はどのように使われているのでしょうか。
編成が短く、既に併結を行わなくなっているため、運用範囲は限定される状況となっており、見方を変えれば比較的見つけやすいともいえます。

まず、4両についてはレーティッシュカラーの編成であり、海老名検車区に出入りする列車を除き、基本的には箱根登山線内を往復しています。
注意点としては、毎日走っているわけではないということぐらいで、小田原から箱根湯本までをひたすら往復していますから、運用に入っている日であれば簡単に乗ることができるでしょう。

6両については、小田原線の町田以西、江ノ島線、多摩線が運用範囲となっています。
2022年3月12日のダイヤ変更以降は、6両で走る急行が小田原線の町田以西で増えたため、1000形の未更新車でも頻繁に見ることができるようになりました。

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江ノ島線については、藤沢を境に運用が分断されているため、藤沢から片瀬江ノ島までの短距離をひたすら往復するケースも あります。
以前は比較的多かった多摩線の運用については、日中に走る6両の列車が少なくなった関係で、頻繁には見られなくなりました。

おわりに

編成数が減り、見かける機会が少なくなってきた1000形の未更新車。
運用が限定される状況ながら、急行で走る機会が増えたことは、小田急ファンとして嬉しい変化ですね。