5000形の増備によって数を減らし、未更新車が風前の灯火となっている小田急1000形。
6両の1253Fが廃車となったばかりですが、後を追うように1254Fも廃車となったようです。

20220319_02

リニューアルが行われた車両は活躍が続きますが、1000形にとって一つの節目となる未更新車が全廃となる日は、確実に近付きつつあるようです。

先行して廃車が進められる1000形

7月に廃車となった1253Fに続き、1254Fも5000形の新編成が到着するのを待つことなく廃車となりました。
ダイヤの変更時に減便が行われたことで、車両が余っていることが背景にあるのでしょう。

興味深い点としては、車両が余っているのにもかかわらずダイヤ変更後も走り続けていたことで、できる限り廃車前に活用したいという意図があったものと思われます。
1254Fの廃車により、1000形の未更新車は残り10両となり、残るは僅かに以下の2編成となりました。

・1058F(レーティッシュカラー)
・1251F

ダイヤ変更後も3編成が残っていた6両でしたが、残るは1251Fの1編成のみとなり、カラーリングが異なる1編成ずつが残る状況となっています。
比較的見ることができた急行の姿も、編成数の減少によって今後は貴重なものとなりそうです。

赤い1000形と全線を走った1ヶ月

今回廃車となった1254Fは、赤い1000形の1059Fと併結し、小田急の全線を走行する機会がありました。
走行した期間は2020年8月の1ヶ月間で、覚えている方も多いのではないかと思います。

20201219_02

赤い1000形と併結した10両は、台風の被害で不通となっていた箱根登山線の運転再開を記念したもので、期間限定ながら珍しい光景が展開されました。
新型コロナウイルスで世界中が大混乱に陥っている中で、数少ない明るい話題の一つでした。

おわりに

1254Fの廃車により、1000形の未更新車は僅かに2編成となってしまいました。
一世代前の小田急らしさを残す車両が、小田急線上から消える日は遠くないのかもしれません。