丘陵地帯を中心に、細かいカーブが多く存在する小田急の小田原線。
比較的緩やかなカーブが多く、電車が大幅に減速する場所は少ないものの、直線が長く続く場所は限られています。

そんな小田原線において、最も長く直線が続いている場所はどこなのでしょうか。

意外と少ない小田原線の直線区間

ロマンスカーが沢山走る小田原線ですが、高速走行を続けられるような直線が長く続く場所は、意外と多くはありません。
極端な速度制限を受けるようなカーブは少ないものの、軽くスピードを落とさなければいけない場所は点在しています。

初期のロマンスカーは高速性能を重視していましたが、列車密度の高まりや点在するカーブで性能を十分に発揮できないことから、7000形(LSE)以降は加減速性能を重視するようになりました。
通勤型車両においても、近年は中高速域での加速性能が向上しており、最新の5000形はかなりのポテンシャルを秘めています。

乗っているだけでは気付きませんが、小田急ではカーブの半径に応じた速度制限が設定されており、運転士はそれらを記憶して電車のスピードをコントロールしています。
速度制限の標識はありませんが、カーブの手前で速度を落とすのはこのためです。

小田原線で最も直線が長く続く場所

緩やかなカーブが点在する小田原線には、長く直線が続く場所があまりありません。
直線区間自体は沢山ありますが、緩やかなカーブが入ってしまい、完全な直線ではないのです。

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少し古い資料を眺めると、小田急で最長の直線は相模大野から相武台前にかけてとなっており、その距離は5.5kmとされています。
相模大野の駅が改良される前のデータで、改良後は小田原方が直線ではなくなっており、現在の線形で測定してみると4.5km程度となっているようです。
以前は引き上げ線がある付近までが直線で、測定してみると確かに5.5kmでした。

他に長い直線がある場所といえば、経堂から成城学園前にかけてで、測定してみたところこちらは4km程度のようです。
こちらは若干カーブしているようで、厳密には完全な直線ではないかもしれません。

距離が昔より短くなっているとはいえ、相模大野から相武台前にかけての直線が最長であることは変わらないようですね。

おわりに

江ノ島線と比較して、長い直線が少ないのが小田原線の特徴といえます。
先頭車に乗車して、相模大野から相武台前にかけての区間で前を見ていると、一時的に快走するような雰囲気があり楽しいものですね。