新しい車両がメーカーから到着するよりも早く、1000形の廃車を進めている小田急。
ダイヤ変更に伴う減便により、保有車両数を60両も削減できるとされていましたが、最新の発表では80両を削減予定と書かれています。
5000形の増備は続けられているものの、置き換えの計画が変更された可能性は高く、今後どのように推移していくのでしょうか。
同日に発表された決算のFAQにおいて、ダイヤ変更による費用削減の効果として触れられました。
この時点では削減が可能という表現でしたが、2022年4月28日に発表された中期経営計画では、より一層具体的な内容へと変化しています。
この段階では削減する両数を80両としており、いつの間にか20両も増加していますが、これはダイヤ変更で削減できる両数が60両、2023年度に削減できる両数が80両ということのようで、いつまでという基準の違いだと思われます。
2023年度は50000形(VSE)が完全に引退するタイミングでもあり、20両はこの差分なのでしょう。
いずれにしても、2023年度が終わる頃には、ダイヤ変更の前と比較して80両を減らす計画のようで、保有車両数は1,000両前後になることが見込まれます。
ロマンスカーの1両あたりの長さが異なり、車両運用の効率も向上しているため、昔と単純には比較ができませんが、両数だけに目を向ければ平成初期と同等の水準となるようです。
中期経営計画で触れていることから、短期的に大きな変更が発生することは考えにくく、今後も余っている車両が廃車となる可能性が高いといえるでしょう。
そして、減便が行われた現在のダイヤを以前の状態に戻す可能性も低く、大枠は現行のダイヤを維持していくことになるものと思われます。
注意しなければいけないのは、保有車両数を減らすということであり、新しい車両を導入しないとは書かれていない点です。
つまり、置き換えの計画を大きく変更した可能性は高いものの、車両の増備を長期に渡って中止するのかというと、そうではないように思われます。
長い間通勤型車両の置き換えを行っていなかった小田急では、それなりに古い車両が多く在籍している状況となっています。
一時的に増備を中断する可能性はあるものの、長期に渡って新しい車両を導入しなかった場合、いつか大量に置き換える必要が生じてしまうため、問題の先送りにしかなりません。
このような状況であることを踏まえると、増備のペースは緩やかになるかもしれませんが、毎年ある程度の両数は置き換えを進めていく可能性が高いのではないでしょうか。
中期経営計画では、車両の長寿命化とライフサイクルの最適化という表現も見られます。
具体的なことは書かれていませんが、使える車両は長く使いつつ、必要以上の投資はしませんという意味のように思います。
近年の小田急では、車両に対して徹底的なリニューアルを行う傾向がありましたが、1000形のように登場から年数が経過した車両が対象になっていたこともあり、その点に対する反省がうかがえます。
2000形ではなく3000形を対象とし、更新内容の規模を縮小していることは、まさにこの点なのかもしれません。
そして、2023年度の時点で80両を削減するということは、VSEの代替新造が予定されていない可能性も高まります。
30000形(EXE)の未更新車の使用を続け、適切な時期にその2編成を置き換えるということなのでしょう。
利用者数が想定を大きく上回るほどの回復をしない限りは、車両を減らすことは避けられないといえそうです。
ダイヤ変更に伴う減便により、保有車両数を60両も削減できるとされていましたが、最新の発表では80両を削減予定と書かれています。
5000形の増備は続けられているものの、置き換えの計画が変更された可能性は高く、今後どのように推移していくのでしょうか。
設備投資計画の見直しで80両を削減
小田急が60両もの車両を削減する可能性がある、それが分かったのは2022年2月9日のことでした。同日に発表された決算のFAQにおいて、ダイヤ変更による費用削減の効果として触れられました。
この時点では削減が可能という表現でしたが、2022年4月28日に発表された中期経営計画では、より一層具体的な内容へと変化しています。
この段階では削減する両数を80両としており、いつの間にか20両も増加していますが、これはダイヤ変更で削減できる両数が60両、2023年度に削減できる両数が80両ということのようで、いつまでという基準の違いだと思われます。
2023年度は50000形(VSE)が完全に引退するタイミングでもあり、20両はこの差分なのでしょう。
いずれにしても、2023年度が終わる頃には、ダイヤ変更の前と比較して80両を減らす計画のようで、保有車両数は1,000両前後になることが見込まれます。
ロマンスカーの1両あたりの長さが異なり、車両運用の効率も向上しているため、昔と単純には比較ができませんが、両数だけに目を向ければ平成初期と同等の水準となるようです。
中期経営計画で触れていることから、短期的に大きな変更が発生することは考えにくく、今後も余っている車両が廃車となる可能性が高いといえるでしょう。
そして、減便が行われた現在のダイヤを以前の状態に戻す可能性も低く、大枠は現行のダイヤを維持していくことになるものと思われます。
置き換えの計画は変更されたのか
80両もの車両を削減するとなると、車両を置き換える計画も随分変わったと考えてしまいますが、実際のところはどうなのでしょうか。注意しなければいけないのは、保有車両数を減らすということであり、新しい車両を導入しないとは書かれていない点です。
つまり、置き換えの計画を大きく変更した可能性は高いものの、車両の増備を長期に渡って中止するのかというと、そうではないように思われます。
長い間通勤型車両の置き換えを行っていなかった小田急では、それなりに古い車両が多く在籍している状況となっています。
一時的に増備を中断する可能性はあるものの、長期に渡って新しい車両を導入しなかった場合、いつか大量に置き換える必要が生じてしまうため、問題の先送りにしかなりません。
このような状況であることを踏まえると、増備のペースは緩やかになるかもしれませんが、毎年ある程度の両数は置き換えを進めていく可能性が高いのではないでしょうか。
中期経営計画では、車両の長寿命化とライフサイクルの最適化という表現も見られます。
具体的なことは書かれていませんが、使える車両は長く使いつつ、必要以上の投資はしませんという意味のように思います。
近年の小田急では、車両に対して徹底的なリニューアルを行う傾向がありましたが、1000形のように登場から年数が経過した車両が対象になっていたこともあり、その点に対する反省がうかがえます。
2000形ではなく3000形を対象とし、更新内容の規模を縮小していることは、まさにこの点なのかもしれません。
そして、2023年度の時点で80両を削減するということは、VSEの代替新造が予定されていない可能性も高まります。
30000形(EXE)の未更新車の使用を続け、適切な時期にその2編成を置き換えるということなのでしょう。
おわりに
これから1年半ほどの間に、小田急が多くの車両を削減する可能性が高まりつつあります。利用者数が想定を大きく上回るほどの回復をしない限りは、車両を減らすことは避けられないといえそうです。
コメント
コメント一覧 (11)
経費削減の為に車両を減らすのは、適切な判断でしょう。
ワタシダ
がしました
ワタシダ
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ワタシダ
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その気になれば近鉄一般車みたいにやりそう。
ワタシダ
がしました
30000でも近鉄と南海のは登場から35年以上が経過しているものの現時点での廃車はなく、また、ロマンスカーのVSE引退後、70000形GSEの製造がされないと展望席のあるロマンスカーが不足してしまうのではないかと思います。
さらに2000形や3000形初期車まで廃車にしてしまうと一般の通勤車両までもが不足してしまうと推測されます。
ワタシダ
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ワタシダ
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の項目に於いて「代替通勤車(おそらく5000形車両と思われる)新造」の項目。
開始が2019年9月,完了時期は2023年2月なので、10両12本で一旦打ち止め。
それ以降はよく定まっていない、と言うのが今の状況だと思いますね。
2023年度に整理が終われば残った8000形はまだもう少し現役、と言うような形になると思います。
ワタシダ
がしました
実際はコロナ禍が長引くにつれて人流はある程度、もとに戻りつつあります。
つまりどういうことになるかというと、編成あたり、あるいは車輌あたりの乗降人数が、以前よりも多くなっている可能性があります。
わかりやすく言い換えると、以前よりも車輌が混雑するようになっている可能性があります。
小田急はもともと複々線化工事期間中は、複々線化完了時は朝ラッシュ時に立ちで新聞が読める程度の混雑度になる、とアピールしていました。
蓋を開けてみればそんな事はなくて、特に快速急行はひどい有様です。
乗客の多くは快速急行に乗って立ちで新聞が読める程度の混雑差加減を期待していたと思いますが、そうはなってないのが現状です。
にもかかわらず、小田急は減便、あるいは編成あたりの車両数を減らしにかかっているのです。
このことから分かることは、小田急はそもそも、立ちで新聞を読める程度の混雑差加減にするつもりなど、毛頭もないということです。
まあ考えれば当たり前なことで、電車1本を多く走らせるのには多くの経費が必要になります。
その分だけ乗客が増えれば元はとれますが、実際はそうじゃない。
ならば、少しでも走らせる電車を減らして、車輌運行にかかる諸々の経費を削減にかかるのは、民間企業であれば当たり前なことなんですけどね。
とはいえ、立ちで新聞が読めるようになる、とアピールしてたのに、そうしない小田急には、なんとも残念な気持ちになりますよね。
ワタシダ
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コロナの影響で減車して、もし回復したらすぐには対応出来ないからです。
松本電鉄では被災した車両の代わりに一度は廃車した車両が現役復帰しました(正式には休車みたいですが、詳しくはすいません)
なので、もし急遽必要になったら休車にしておいて復帰させれば、なんて思ったりして。
本当に今後どうして行くのでしょうか?
小田急だけではなく気になるところです!
ワタシダ
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ワタシダ
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更新車で言うと8000形の6連側はリニューアル後20年に差し掛かり始めますが、4連はまだ遠いですね…3000形の予備部品になると考えれば全く無駄でもなさそうですが。
どちらにせよ6連をそろそろ作りそうですね。今までだったら連結するために前面が膨らんだ5000形は避けそうですが、異種併結が無くなり始める今ならそのまま6連でも良さそうですね。
ワタシダ
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