様々な設備が設けられたことで、時を重ねるほど鉄道の駅は使いやすい施設へと変化してきました。
小田急も例外ではなく、ある程度成熟した状態とはなりつつも、ホームドアの整備に代表されるように、設備の改良は終わることを知りません。

普段電車を待っているホームでは、それほど大きな変化はないように感じますが、10年や20年でも意外な差が生じています。
20年前のホームは、現在とどのような点が異なっていたのでしょうか。

バリアフリー化が進められた小田急のホーム

今から20年前といえば2002年となりますが、この頃の小田急ではバリアフリー化への対応が活発に進められていました。
まだエスカレーターやエレベーターが設置されている駅は限られており、階段だけの駅も多く存在した頃です。

ホームの高さも現在とは異なる駅が多く、車両との段差がそれなりにあったことを思い出します。
まずは車両の床面高さを下げるようになりましたが、ホームの高さをかさ上げする工事が多くの駅で行われ、段差の解消が進められました。

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この頃には点字ブロックの整備は終わっていたと記憶していますが、ホームにはまだ白線も残っており、かさ上げ等に合わせて徐々に消えていきました。
その他にも、改札に繋がる階段を示す鳥のさえずりを鳴らす音響装置等、バリアフリー化に関連した設備はかなり拡充されました。

サービスの向上に寄与した設備

バリアフリー化の設備だけではなく、サービスの向上に寄与する設備も20年間でかなり増加しました。
しかし、増加した設備がある反面、なくなった設備もあり、色々と変化したという表現が正しいのかもしれません。

沢山増えたと感じる代表的な設備は、エアコンが完備された待合室です。
夏が昔より暑くなったなと感じ始めていた記憶があり、そんな状況が待合室の整備を加速させたといえそうです。
ホーム上の自動販売機が増え始めたのもこの頃だったでしょうか、いつの間にかあることが当たり前に変わっていました。

その他にも、ホームの上屋が増設された駅が多いほか、発車を案内する表示器の設置も進みました。
最近ではホームにあるベンチの向きが変更されており、安全性を高める取り組みも行われています。

消えた設備としては、分煙の取り組みで設けられていた喫煙スペースがあげられます。
ホームの一部分に喫煙できる場所が設けられていたものですが、健康増進法の制定をきっかけになくなりました。
主要駅を中心に、ホーム上に売店がある駅が多く存在しましたが、余程大きな駅以外はこれもなくなりつつあります。

20年間でホームの設備は色々と変化し、快適に過ごせる駅も増えました。
現在では当たり前となった設備は、意外と近年に設置されたものも多いようです。

おわりに

ホームドアの設置が進むと、駅の風景はまた違った変化をしていくことになります。
ほとんどの人がスマートフォンを持ち歩く時代となったことで、今後なくなっていく設備もあるかもしれませんね。