新型車両の5000形が登場したことで、小田急では1000形の未更新車が数を減らしています。
2022年度においても少しずつ廃車が進められていますが、オリジナルのカラーリングで残る最後の編成となっていた1251Fが、残念ながら廃車となったようです。

数年前には数多く見ることができた未更新車ですが、いよいよ終わりの瞬間が近付いてきました。

大盛況となったさよならイベント

5000形が登場して以降、置き換え対象として廃車が進められることになったのは、多数が残る1000形の未更新車でした。
同一形式の中で、リニューアルを行って生まれ変わる編成と、そのまま廃車となる編成に明暗が分かれることとなり、最近は未更新のまま残る編成の廃車が進められてきました。

2022年度が始まった当初は、32両の未更新車が残っている状況でしたが、5月に1754Fが廃車となったのを皮切りに、残存編成の廃車が進められています。
8月に1254Fが廃車になったことで、残る編成は1058Fと1251Fの10両のみとなっていましたが、これらの編成を使用したさよならイベントが9月3日から4日にかけて行われ、沿線には多くの鉄道ファンが集まりました。

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9月3日に運転された貸切列車では、通勤型車両では見られなくなった分割併合が行われ、懐かしい光景が再現されました。
10両編成時には、オリジナルカラーとレーティッシュカラーの混色編成となったほか、1251Fは東京メトロの千代田線に乗り入れていた際の運行番号表示が活用され、運転日に合わせた93Eを表示しての走行となっています。

9月4日には海老名検車区で2編成を並べた撮影会が行われ、鉄道ファンが最後の並びをカメラに収めていました。
有料とはいえこのようなイベントが行われるようになったのは、一人の小田急ファンとして嬉しく思います。

終焉の日が近付く1000形の未更新車

さよならイベントの開催で予想されていたことですが、最後のオリジナルカラーとなっていた1251Fが廃車となりました。
イベント後には団体専用列車に充当されたものの、定期運用に戻ることはありませんでした。
1251Fの廃車によって1000形から6両の編成は消滅し、残る未更新車は1058Fの1編成のみとなっています。

最後の1本となった1058Fは、主に箱根登山線内を往復するための編成となっており、通常とは違うレーティッシュカラーを纏っています。
今後は50000形(VSE)と共演するツアー等が予定されているため、すぐに廃車となる可能性はありませんが、残された時間は長くないものとみられます。

そして、今後は5000形の増備車も到着することが予想されます。
活躍する期間はあと僅かと考えられますが、1058Fの最後の活躍を見守りたいと思います。

おわりに

1000形の未更新車には、小田急で最後となる装備が沢山残っていました。
未更新車が終焉を迎えることで、それらの装備品も過去のものとなりますが、その日はすぐそこまで近付いているようです。