2023年3月18日にJRグループがダイヤ改正を実施するのに合わせて、鉄道各社でもダイヤ改正が行われます。
東急と相鉄が直通運転を開始するというような明るい話題から、減便のような暗い話題まで色々な変化がありますが、小田急はダイヤ修正のみとなることが発表されました。

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時刻表上では現状と大きな変化がないことになる小田急ですが、ダイヤ修正で済ます状況からは、どのようなことが読み取れるのでしょうか。

続く保有車両数の削減

減便を伴うダイヤ変更が行われた2022年3月12日以降、6両で走る急行の混雑や、列車の接続が悪くなったというような課題が顕在化しつつあります。
しかし、2023年3月18日はダイヤ修正のみが行われることとなり、現状と大きな変化はないようです。

ダイヤ修正の内容で発表されたこととしては、JR東日本や東京メトロのダイヤ改正に伴う上り直通列車の行先変更、一部列車の時刻変更程度で、時刻表上はあまり変化がないものと思われます。
車両の運用上では他にも変化があるのかもしれませんが、表面上はあまり変わらないのでしょう。
1年ごとに大きな変化を連続するのは大変なことであり、順当な展開といえるかもしれません。

小田急は中期経営計画で保有車両数を80両削減すると発表しており、そういったことからも以前のようなダイヤには戻せないといえます。
車両の削減をやめるとなれば、それを穴埋めするだけの収益を他で確保しなければいけませんが、利用者がコロナ禍前の水準に戻らない限り、短期的には難しいでしょう。
最近は8000形の廃車が進められていますが、このような背景があることを念頭に置けば、しばらくは廃車を継続していくことが想定されます。

変化の観察が必要なタイミング

車両が減るという事情はあるものの、何らかの改善はできるのではないか、そんなことを思わなくもありません。
しかし、東急と相鉄が直通運転を開始することにより、海老名や大和等でどのような変化が起こるのかはまだ分からず、変化を観察したいタイミングといえそうです。

2023年の秋には、50000形(VSE)の完全引退も控えており、80両の削減も完了するものと思われます。
車両面での整理が進み、外的要因による影響を見定めつつ、2023年度以降のダイヤ改正で対応をしてくるのではないでしょうか。

過去のダイヤ改正においても、1年で大きな変化を連続させるようなことはなく、現状維持のタイミングともいえます。

おわりに

ダイヤ修正の実施のみとなり、現状から大きく変化することはない2023年の小田急。
保有車両数を削減した状態でどのような改善をしてくるのか、少し先になるであろうそのタイミングを、今は静かに待ちたいと思います。