新宿駅の改札内にあり、電車の発車時間を待つのに便利なロマンスカーカフェ。
小田急レストランシステムが運営し、ロマンスカーのシンボルカラーでまとめられた配色が印象的なお店ですが、残念ながら閉店となることが発表されました。

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駅構内のシンボルでもあるお店の閉店は残念なニュースですが、集客に苦慮している様子ではなかったことから、新宿駅西口の再開発が関係しているのかもしれません。

2006年に開店したロマンスカーカフェ

優等列車が発着する新宿の地上ホームに、バーミリオンオレンジが印象的なロマンスカーカフェがオープンしたのは、2006年3月31日のことでした。
前年には50000形(VSE)がデビューし、小田急がロマンスカーブランドの復権を目指していた頃で、ロマンスカーを眺めながらお茶ができるお店となっています。

店舗デザインについては、ロマンスカーのデザインと同様に岡部憲明アーキテクチャーネットワークが担当しており、バーミリオンオレンジを基調にまとめられました。
コーヒー等のドリンクメニュー以外にも、サンドイッチといった軽食も用意されており、電車の待ち時間に応じた様々な使い方が可能です。

新型コロナウイルス感染症の影響で、以前よりは空席があったのかもしれませんが、多くの方が利用して混雑しているイメージがあり、閉店の知らせには驚かされました。
近年は地上ホームのシンボルといってもよいぐらいの存在でしたので、なくなってしまうことは本当に残念に思います。

気になる閉店の理由

長く親しまれてきたロマンスカーカフェは、2023年2月25日に閉店となります。
小田急グループでは、2022年から店舗の閉店が続いていますが、ロマンスカーカフェにはそれらと異なる事情があるのかもしれません。

新宿駅西口では再開発がスタートしており、小田急も超高層ビルへの建て替えを進めています。
今後は小田急百貨店の本館を解体する等、工事が本格化していくことが予想され、それに合わせた閉店とも考えられます。
駅構内では工事に関連すると思われる変化も出てきており、少なからず関係はありそうです。

工事用の仮囲いが設置された程度で、まだ大きな変化はない新宿駅構内ですが、今後は様々な動きが出てくることが予想されます。
いったいどのように変わっていくのか、これからも目が離せない状況が続きそうです。

おわりに

VSEの登場と同時期に誕生したロマンスカーカフェは、VSEの引退と時を同じくして、その歴史に幕を閉じることとなりました。
閉店の理由はどうであれ、運命のようなものを感じてしまいますが、またいつか復活してくれることを願っています。