はるひ野駅が2004年12月11日に開業して以降、新駅の設置が行われていなかった小田急線。
まだ公式発表ではないものの、神奈川県伊勢原市内に新駅の設置を検討しているとの報道がありました。
報道によると、新駅の設置に合わせて大野総合車両所の移転も検討されているようですが、仮に実現へと向かう場合、小田急はどのようなことを狙っていると考えられるのでしょうか。
設置が検討されているのは伊勢原と鶴巻温泉の間とのことで、駅間距離としては3.7kmの区間です。
具体的な位置は発表されていませんが、鶴巻温泉寄りの農地が広がるエリアが検討対象のようで、小田急沿線では少なくなった田園風景が広がっています。
報道が事実である場合には、既に水面下で地権者との接触は行われているのでしょう。

新駅の設置が想定される区間内で20年近く前に撮った写真ですが、この頃と風景は大きく変わっておらず、小田急沿線の中では変化が少ないエリアでした。
さらに、報道では新駅の設置だけではなく、相模大野にある大野総合車両所の移転も検討されているとのことです。
実際には新駅の設置と工場の移転がセットなのでしょうが、昔から伊勢原市内に車両基地を設ける計画があったといわれており、場所を変えつつも実現に向けて大きく前進しているということなのでしょう。
NHKの報道を受けて、鉄道プレスさん、阪和線の沿線からさん、Stella Rail Sideさんでも記事が書かれておりますので、よろしければご覧下さい。
報道によると、2023年3月8日に小田急と伊勢原市が連携協定を結ぶとのことですので、正式発表はそのタイミングとなるのでしょうか。
いずれにしても、決定に近い検討ということなのでしょうから、田園風景がなくなる寂しさはありつつも、小田急ファンとしては楽しみが一つ増えたといえそうです。
さらりと触れられている大野総合車両所の移転については、新駅の建設に先駆けてとされているのです。
つまり、工場の移転先を確保するという目的が先にあり、それに付随して新駅の設置が検討され始めたと考えるのが自然ということになります。
大野総合車両所は、経堂工場と相武台工場を移管して1962年10月19日に開設され、当初は大野工場と呼ばれていました。
現在も車両を整備する中枢として日々操業していますが、開設から既に60年以上が経過し、建物や設備の老朽化も進んでいるとみられます。
建て替えの検討等を行うべきタイミングといえそうですが、同じ場所で操業を続けつつ建て替えることは容易ではなく、移転という選択肢になったものと思われます。
大野総合車両所が建設された当時とは、車両の事情が大きく異なるのも背景にあると考えられます。
建設された当時、通勤型車両に8両や10両の固定編成は存在しませんでしたが、現在はそれらのほうが主流になりつつあります。
しかし、大野総合車両所はそれらの長編成に設備が対応できておらず、編成を4両や6両に分割する必要が生じており、やや都合が悪い状況となっているのです。
移転によって長編成を分割せずに対応できるようになれば、効率の面でもメリットがあるといえるでしょう。
工場ができるとなれば、隣接する駅は入出庫にも対応できると考えるのが自然ですが、ここにも何らかの狙いがありそうです。
本厚木から小田原にかけては、実際の需要と運行される本数や両数が合っておらず、課題がないとはいえない状況となっています。
設備面の関係で、本厚木を運行上の境界点とせざるを得ない状況ですが、小田原寄りに6両までしか停車できない駅があるため、効率を考えたダイヤを組んだ場合、どうしても列車の両数に制約が生じてしまうのです。
新駅がどの程度の規模になるのかは不明なものの、新宿方面と小田原方面の両方に折り返しができるような構造になれば、様々な問題が解決に向かう可能性があります。
運行上の課題が多々ある中で、設備面の改良を行わないことに違和感がありましたが、今回の新駅がそれに対する答えとなるのでしょうか。
伊勢原駅周辺の再開発も発表されていることから、今後小田急の運行形態が大きく変化する可能性もあり、色々と楽しみになってきました。
まだ公式発表ではないものの、神奈川県伊勢原市内に新駅の設置を検討しているとの報道がありました。
報道によると、新駅の設置に合わせて大野総合車両所の移転も検討されているようですが、仮に実現へと向かう場合、小田急はどのようなことを狙っていると考えられるのでしょうか。
伊勢原市内に新駅の設置が検討されているとの報道
2023年2月24日のことですが、伊勢原市内に小田急が新駅の設置を検討していると、NHKが報道しました。設置が検討されているのは伊勢原と鶴巻温泉の間とのことで、駅間距離としては3.7kmの区間です。
具体的な位置は発表されていませんが、鶴巻温泉寄りの農地が広がるエリアが検討対象のようで、小田急沿線では少なくなった田園風景が広がっています。
報道が事実である場合には、既に水面下で地権者との接触は行われているのでしょう。

新駅の設置が想定される区間内で20年近く前に撮った写真ですが、この頃と風景は大きく変わっておらず、小田急沿線の中では変化が少ないエリアでした。
さらに、報道では新駅の設置だけではなく、相模大野にある大野総合車両所の移転も検討されているとのことです。
実際には新駅の設置と工場の移転がセットなのでしょうが、昔から伊勢原市内に車両基地を設ける計画があったといわれており、場所を変えつつも実現に向けて大きく前進しているということなのでしょう。
NHKの報道を受けて、鉄道プレスさん、阪和線の沿線からさん、Stella Rail Sideさんでも記事が書かれておりますので、よろしければご覧下さい。
報道によると、2023年3月8日に小田急と伊勢原市が連携協定を結ぶとのことですので、正式発表はそのタイミングとなるのでしょうか。
いずれにしても、決定に近い検討ということなのでしょうから、田園風景がなくなる寂しさはありつつも、小田急ファンとしては楽しみが一つ増えたといえそうです。
小田急が新駅と工場の設置を検討する狙い
久し振りの新駅という点が注目されますが、報道に細かく目を通すとあることに気付きます。さらりと触れられている大野総合車両所の移転については、新駅の建設に先駆けてとされているのです。
つまり、工場の移転先を確保するという目的が先にあり、それに付随して新駅の設置が検討され始めたと考えるのが自然ということになります。
大野総合車両所は、経堂工場と相武台工場を移管して1962年10月19日に開設され、当初は大野工場と呼ばれていました。
現在も車両を整備する中枢として日々操業していますが、開設から既に60年以上が経過し、建物や設備の老朽化も進んでいるとみられます。
建て替えの検討等を行うべきタイミングといえそうですが、同じ場所で操業を続けつつ建て替えることは容易ではなく、移転という選択肢になったものと思われます。
大野総合車両所が建設された当時とは、車両の事情が大きく異なるのも背景にあると考えられます。
建設された当時、通勤型車両に8両や10両の固定編成は存在しませんでしたが、現在はそれらのほうが主流になりつつあります。
しかし、大野総合車両所はそれらの長編成に設備が対応できておらず、編成を4両や6両に分割する必要が生じており、やや都合が悪い状況となっているのです。
移転によって長編成を分割せずに対応できるようになれば、効率の面でもメリットがあるといえるでしょう。
工場ができるとなれば、隣接する駅は入出庫にも対応できると考えるのが自然ですが、ここにも何らかの狙いがありそうです。
本厚木から小田原にかけては、実際の需要と運行される本数や両数が合っておらず、課題がないとはいえない状況となっています。
設備面の関係で、本厚木を運行上の境界点とせざるを得ない状況ですが、小田原寄りに6両までしか停車できない駅があるため、効率を考えたダイヤを組んだ場合、どうしても列車の両数に制約が生じてしまうのです。
新駅がどの程度の規模になるのかは不明なものの、新宿方面と小田原方面の両方に折り返しができるような構造になれば、様々な問題が解決に向かう可能性があります。
運行上の課題が多々ある中で、設備面の改良を行わないことに違和感がありましたが、今回の新駅がそれに対する答えとなるのでしょうか。
おわりに
正式発表はまだですが、報道内容を見る限りでは、かなり具体的に検討が進んでいると思われます。伊勢原駅周辺の再開発も発表されていることから、今後小田急の運行形態が大きく変化する可能性もあり、色々と楽しみになってきました。
コメント
コメント一覧 (40)
ワタシダ
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伊勢原駅から工業団地まで歩きだと坂などで20分かかるので。
ワタシダ
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ストビューで鶴巻温泉駅から新宿方へ線路の海側を見ると、線路脇に謎の空間がしばらく続いているのがわかります。
戦争直後の、進駐軍が撮影した航空写真にも、その存在が写っています。本線をオーバークロスするように越えて、北へ向かう形で延びていた計画線ですが、今は細い道路として途中まで残っているようです。
ワタシダ
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あの辺、鈴川は、氾濫の危険があるので、車両基地は高床にしないと、長野の新幹線基地みたいになるかもしれません。断層もあります。
大山観光が便利になると報道されてますが、せっかく伊勢原に停まるようになったロマンスカーはどうするのかな?今でも、伊勢原駅からの路線バスで大山の観光客、登山客は充分捌けています。ただし、伊勢原駅北口バスは、踏切が近いのでネックではあります。また、大山に向かう路線バスが通る県道は狭いので、バイパスを使うには新駅の方が近いです。
ワタシダ
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ただ、相模大野の車庫は現状の3〜5割程度は残した方がいいと私は思います。主に江ノ島線の運用車両を確保するためです。
海老名の車庫は現状の5割程度は残し、緊急時等に備えて車庫を分散させた方がいいと私は思います。
ワタシダ
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メトロ直通スジの端の駅、伊勢原と大手町の距離約50kmが東武本線だとちょうど南栗橋で。。交通政策審議会も東京圏は50km圏内設定ですね。南栗橋も地元の当時栗橋町が誘致して見返りに駅ということらしいです。
でもどうなんでしょうね。朝夕は勿論この新駅発着が出来るでしょうけど日中は御殿場線との接続駅である新松田で発着してほしいですね。
関係ないですけど大山といえば個人的にはF横の送信所が移転してきたというイメージが強いです。埼玉北部・東部は勿論のこと、群馬・栃木・茨城の南部平野部でも良好に受信できるようになって嬉しいですね。
ワタシダ
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ワタシダ
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ワタシダ
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ワタシダ
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ワタシダ
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ワタシダ
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相模大野駅周辺道路混雑が悲惨なので、バスターミナル増設も検討されるでしょう
ワタシダ
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海老名検車区を伊勢原のほうに移転できれば、小田急のホームを西側に移設でき、相鉄の海老名駅を2面4線に拡張することが可能です。
また、伊勢原移転後の海老名の車庫跡地に相鉄を高架化した場合、厚木の留置線にストレートに入ることができ、わざわざかしわ台~海老名間で2回もスイッチバックせずに済みます。加えて、ラッシュ時は開かずの踏切となるかしわ台~海老名間の踏切も解消も可能になります。
▽小田急海老名検車区移転後の相鉄海老名駅高架化案
https://ku-tetsu.net/260744.html
ワタシダ
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相模大野の土地をタワマンにする説はっきり言って嫌い。
それなら相武台の留置線と海老名の機能も新車両基地に移した方がウィンウィンになると思う。
今の海老名は使い勝手が良いと言えないからある程度伊勢原に移し、
相武台の留置線を大野車両所跡地に移した方が効果的かも。
これで海老名の土地が空きが多くなりより効果的に開発ができる。
ワタシダ
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上記以外の車庫線は廃止して再開発用地に充てる分、新駅付近に移設したら今度は相模大野駅始発終電列車が無くなると不便だから、ワンチャン相武台前駅発着の列車が復活ありそう?
ワタシダ
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①伊勢原〜鶴巻温泉間の駅間が長い(3.7km)
(中間設置だと約1.9km)
②本厚木駅折返線容量不足の改善
(海老名に車庫がある為、その折返しで折返線がパンク。おまけに海老名〜本厚木間(2.9km)の回送もかなり多い。厚木花火大会の臨時列車はこの回送の客扱い)
③本厚木〜伊勢原間(7.1km)の混雑緩和
・混雑激化がかなり問題になっている。地元のインターネット掲示板の厚木スレッドや伊勢原スレッドで度々書かれている。
(日中の町田急行の編成減で混雑拍車)
特に朝夕の本厚木始発着の大部分を伊勢原に変更した方がいい。
④伊勢原市が小田急への忖度
(其れなりの見返りがあるはず)
・通勤用の朝のMW&夜のHWの伊勢原停車
(伊勢原市はかぬてから強く要請)
・千代田線直通の伊勢原始発着列車の増発
⑤約30年前、車庫建設を反故にしてしまったヨリを戻す目的
(中沢中学校の反対側に車庫を建設する予定であったが、唐木田にしてしまった経緯がある。
しかし新宿方面からの場合、この場所だと方向転換して入出庫しなければならず、使い勝手が悪い)
⑥小田急の新たな車両留置場所の確保
・小田急全線で広大な土地は伊勢原と開成しかない。
・千代田線直通車両の留置場所確保
(海老名や相武台前に回送)
⑦車庫の高額の固定資産税の軽減
(車庫のある海老名市は相鉄線の都心乗入れ等による
地価高騰で車庫の固定資産税が上がって負担が大きい)
⑧年収の安定した会社員が住むことで安定した市民税の確保
(鉄道会社が倒産することは先ず有り得ない)
(小田急職員が伊勢原市に居住することで、市民税の税収増となり、財政状況が好転する)
⑨地元企業への交流が図られ、安全教育等に一役買うこととなる。
(近くに伊勢原工業団地があり、地元企業に良い刺激と成りうる)
⑩小田急職員の居住が増えると、地元お祭りや消防団員の人材確保に繋がる
ワタシダ
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ワタシダ
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売却してマンションかホテル
自社でやるかもですね
ワタシダ
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ワタシダ
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ワタシダ
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ラッシュ時間帯は別途秦野や開成を手当てする列車も運行するだろうけど小田原近郊の各停運用拡大して伊勢原新駅折返しは行うと思います。
新松田で双方に折返しも大変ですし…
ワタシダ
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鈴川駅?串橋駅?大山駅?西伊勢原駅?
どれも違うかーσ(´・へ・`)
ワタシダ
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ただ小田急は秦野までが通勤圏なので、新駅で大半を折り返すかと言えば微妙な気もします(快速急行も鈍足化するでしょうし)。
ワタシダ
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ワタシダ
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その頃には今のダイヤは過去の物になってるので参考にはできないが、
仮に今のダイヤで考えるなら相模大野駅のように小田原方に出入庫可能な線、新宿方にY線を設ければ、
10両急行(千代田直通or唐木田行)を伊勢原新駅止まりで車庫経由の折返しに、
それを接続して伊勢原新駅を拠点に~小田原間で6両の折返し運転。
快急はそのまま。とか。
その新駅開業と同時にいよいよ快急も本厚木以西で通過運転がされてるかもしれないし、
そうなれば全く違うパターンダイヤになるけど、伊勢原新駅で折返しが容易にできれば、
結構通過ダイヤも組みやすいと思う。
この場所に大きな拠点駅ができるのは需要の境目でダイヤが組みやすくなるから
良いんじゃないかと思う。
ワタシダ
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新駅設置によってダイヤにも大きな影響を与えそうですね
ワタシダ
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ワタシダ
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