東京都多摩市内には、小田急の多摩線と京王の相模原線を見下ろすことができる、大きな橋が架かっています。
電車見橋と名付けられているこの橋は、その名のとおり下を通る電車をのんびりと眺めることが可能です。

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多摩線の名物撮影地でもある電車見橋ですが、いつ頃完成した橋なのでしょうか。

多摩市内で唯一鉄道を跨ぐ大きな橋

小田急に乗ってはるひ野を出発し、トンネルを抜けると京王が並走する区間が始まります。
そのトンネルを抜けた先にあるのが、小田急と京王の上に架かる電車見橋です。
建設当時において、多摩市内で唯一鉄道を跨ぐ大きな橋だったことからそう名付けられ、現在も抜群の存在感を誇ります。

トンネルを抜けたすぐ先にあり、橋自体がかなり高い位置にあるため、下り列車に乗っていると気付かずに通り過ぎてしまいますが、上り列車の場合にはよく見える場所にあります。
本当に多摩市内で唯一鉄道を跨ぐ橋だったのかを確認してみたところ、当時存在したのは歩道橋ぐらいのようなので、法律的な扱いはよく分からないものの、唯一の橋というのは事実のようです。

電車見橋は東京都多摩市の諏訪4丁目にあり、多摩東公園と線路を跨いだ先を繋いでいます。
小田急は橋の下を通りますが、京王はトンネルの上に架かっている状態となっており、さらに小田急側にある道路の歩道橋としての役割も担っているのが、電車見橋の面白い点といえるでしょう。

電車見橋の完成時期

遠くからでも目立つ電車見橋ですが、意外にも鉄道の開業後に建設されました。
小田急の多摩線が1974年6月1日、京王相模原線が1974年10月18日に開業していますが、その段階では電車見橋が存在しませんでした。
鉄道の運行を継続しつつ建設したことになり、関係者の苦労が偲ばれます。

そんな電車見橋が完成したのは、1979年のことでした。
構造はPC3径間連続桁橋で、鉄道を跨ぐ関係からか左右対照にはなっていません。
長さは106m、幅は6.6mもある大きな橋で、面積は699.6㎡となります。

気になるのは電車見橋の高さですが、これについては情報が見つかりませんでした。
かなり高い位置にあることは確かですが、数字上ではどのぐらいになるのでしょうか。

おわりに

撮影地としても有名な電車見橋ですが、この高さから鉄道を眺められるのも魅力の一つです。
運がよければ小田急と京王の並走も見られるため、ロマンスカーが走る日にでも訪ねてみてはいかがでしょうか。