開業時から鋼製の架線柱を導入し、現在も現役で使われているものさえある小田急線。
100年近くも使われていることに驚かされますが、さすがに老朽化しているものがあるのか、交換された箇所が散見されるようになってきました。

架線柱は線路の上に設けられているため、交換は簡単ではないと考えられますが、どのように進められているのでしょうか。

百合ヶ丘駅付近で新しい架線柱を発見

撮影のために百合ヶ丘付近を歩いていたところ、視界に見慣れない架線柱が飛び込んできました。
昔ながらの架線柱が並ぶ中でとても目立っており、最初は違和感さえ覚えたほどです。

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現場の風景はこのようになっており、奥に見える古めかしい架線柱とは異なるものが建っています。
専門的なことは分からないのですが、鋼管平面ビームというものなのでしょうか、従来の架線柱とは全く異なる姿が印象的です。
以前この場所を通った時には交換されていませんでしたが、古い架線柱があった痕跡は既になく、しばらく来ない間に変わっていたことになります。

徐々に進む架線柱の交換

撮影場所を変えようと読売ランド前方面に歩いていると、他にも新しい架線柱が見えてきました。
同じタイプの架線柱に交換されているようですが、よく見ると交換中の箇所があり、せっかくなので近付いて観察してみることとします。

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交換中の様子はこのようになっており、従来の架線柱に隣接して新しいものが建てられています。
どれぐらいの期間で交換が完了するのかは分かりませんが、両方がある状態は珍しいのではないでしょうか。

架線はまだ古い架線柱に吊られていますが、新しいほうに付け替えられている電線もあり、徐々に移していくことが分かります。
全てを新しい架線柱に付け替えた後、今度は古い架線柱を撤去するのでしょう。
工事は夜中に行われるものと思われますが、短時間で少しずつ進めなければならず、交換も一苦労なのでしょうね。

おわりに

開業100周年が徐々に近付く中、昔ながらの設備は少しずつ新しいものへと変わりつつあります。
新しい架線柱はメンテナンスがしやすそうで、技術の進歩も感じられました。