2022年3月11日に定期運行を終了し、現在は臨時列車等で活躍している小田急の50000形(VSE)。
今日で定期運行の終了から1年の節目を迎えましたが、完全に引退する日は確実に近付きつつあります。

20230310_01

2023年の秋頃に引退することが発表されているVSEですが、車両としてはいつまで走れる状態となっているのでしょうか。

臨時列車等での活躍が続くVSE

惜しまれつつ定期運行を終了したVSEですが、その後も小田急トラベルのツアー列車や、貸切用としての活躍が続いています。
車両自体が2編成あることや、比較的走行機会が多いこともあり、小田急の利用時には意外と目にする状況です。

定期運行が終了して以降、2編成をフル活用した臨時列車を走らせることが可能となり、並びや並走といった企画の実施、支線での走行機会が増加しました。
異なる使われ方での活躍が見られるという面では楽しさもあり、引退前の盛り上がりと考えればよいのかもしれません。

少し飽きられてきているように感じることもありますが、完全に引退する日が徐々に近付いてきているのも事実であり、再び注目を浴びることになるのでしょう。
引退時期は2023年の秋頃とされていることから、あと半年ぐらいでその時期を迎えることとなります。

VSEはいつまで走ることができるのか

2023年の秋頃という発表を素直に解釈すると、VSEは9月から11月の間に引退するとみられます。
しかし、2編成が揃って引退の日を迎えるとは限らないため、先行してどちらかの編成が先に運行を終える可能性もあります。

そこで気になるのが、VSEは前回の検査をいつ頃に受けているのかという点です。
引退にも関係していると考えられる検査時期ですが、次の検査を受けなければいけない期限が分かれば、いつまで走れるのかということも分かります。

VSEが前回行っているのは重要部検査であり、各編成の施工時期は以下のとおりとなります。

50001F:2019年12月
50002F:2019年10月

定期運行を終了したことで走行距離はあまり延びないため、前回の施工時期から4年後が検査期限になるとみられます。
2023年の秋がまさにその時期であり、検査期限間際に引退が予定されていることになるようです。
検査期限は50002Fのほうが先となりますが、その差は僅かなものであることから、引退時期は9月か10月あたりになるのでしょうか。

おわりに

引退する予定がなければ、VSEは適切な時期に全般検査を受ける予定だったことになります。
鉄道車両のオーバーホールでもある全般検査を避けて引退させるものの、定期運行から外すことで走行期間を最長の4年にしたのだとすれば、引退時期を少しでも遅くしたという見方もできるかもしれませんね。