ロマンスカーの乗務員が主に着用し、明るく高級感のあるイメージで目立つベージュの制服。
最近では着用せずにロマンスカーに乗務する光景が見られていましたが、2023年3月末日をもって着用が終了してしまったようです。

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子供たちの憧れともいえる制服が見られなくなるのは寂しいですが、どのような背景があったと考えられるのでしょうか。

着用が終了したベージュの制服

ロマンスカーの乗務員が着用するベージュの制服は、複々線が完成した2018年のダイヤ改正に合わせて導入されました。
このダイヤ改正では70000形(GSE)が営業運転を開始し、小田急が新しい時代へと入っていく節目でもあり、ロマンスカーアテンダントも含めた制服の一新が行われています。



ベージュの制服はロマンスカーに乗務できることの証であり、イベント等に参加する乗務員の方が積極的に着用する等、ブランド力の向上にも寄与していたように思います。
しかし、導入から数年で新型コロナウイルス感染症の流行という事態に直面し、コスト面での影響を無視できないためか、最近は通常の制服でロマンスカーに乗務するケースも多くなっていました。

そんな中、制服の着用を2023年3月末日に終了するということが、乗務員の方々から口にされるようになってきました。
公の場での発言であり、特に秘密にしている様子もありませんでしたが、わざわざ告知をするようなことではないため、公式発表といったものはないのでしょう。

導入してから約5年の歳月を経て、ベージュの制服が過去のものとなりました。
利用者の立場からすれば寂しい気持ちなのが本音ですが、色々と難しい面もあったのだと推察します。

専用制服を運用する難しさ

区別したものを着用することで、ロマンスカーの特別感を演出していたベージュの制服ですが、色々と大変なこともあったのだと思われます。
見た目にも高級感があり、制服自体にもお金がかかっていることはなんとなく分かりますが、そもそも2種類を用意しなければいけない時点で、相当なコストアップになることは間違いないでしょう。
そこに直撃したのが新型コロナウイルス感染症であり、継続が困難な状況であったのは容易に想像できます。

ベージュの制服は、ファッションデザイナーの小篠ゆま氏がデザインしたものですが、契約面がどうなっていたのかについても気になります。
導入から5年というタイミングであることから、何らかの契約上の影響もあるのかもしれません。

運用面においては、ロマンスカー以外に乗務する際にも着用している等、導入当初から大変そうな面がありました。
色の問題で汚れが目立ちやすく、そういった部分での苦労もあったようです。

おわりに

残念ながら終了してしまったベージュの制服ですが、今後余裕が出てくることがあれば、新しいものになるかもしれませんが、復活する可能性はあるのかもしれません。
上着と帽子だけを別にする等、運用しやすいスタイルにするのも手だとは思いますが、何らかの形で復活することを小田急ファンとして願っています。