小田急に在籍する車両の中で最多の勢力を誇り、合計で346両が製造された3000形。
過去から現在に至るまで、小田急でここまでの両数が造られたのは、3000形以外にありません。

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短期間に集中して増備された3000形ですが、製造メーカーの割合はどのようになっているのでしょうか。

346両の3000形が出揃うまで

最初の編成が2001年に登場した3000形は、2600形を置き換えるためにしばらくは6両ばかりが造られました。
3251Fから3262Fまでの72両がそれに該当し、足回りの仕様がその後の編成とは異なっています。

2003年の後半からは、足回りの仕様を変更した車両が増備され、8両の編成も同時に登場することとなります。
6両と8両は入り混じりながら増備され、6両が32編成、8両が15編成となり、3000形は312両の大所帯へと成長します。

増備は312両で終わったかと思われましたが、既存の編成を10両化するための中間車が後に増備され、最終的には34両が追加されました。
3000形の合計は346両となっており、小田急の利用時に見ないことはない車両となっています。

3000形の製造メーカー別両数

大量増備が行われた3000形ですが、製造メーカー別の両数はどうなっているのでしょうか。
小田急は伝統的に3社で通勤型車両の製造を行いますが、形式によってその割合は異なっています。

製造メーカー別に3000形の両数をまとめると、以下のとおりとなります。

川崎重工業:108両(31.2%)
東急車輛製造:68両(19.7%)
日本車輌製造:170両(49.1%)

整理してみると製造メーカーに偏りがあったことが分かり、半数程度が日本車輌製造で造られた車両となっています。
3000形の車体は日車式ブロック工法を採用しているため、このような割合となっているのかもしれません。

おわりに

圧倒的な両数に驚かされる3000形ですが、意外にも製造メーカーには偏りがありました。
8両を10両化する際の中間車は、全て川崎重工業で製造されたため、日本車輌製造の割合を下げる結果となっています。